みなさんは「戸惑わせる」と「惑わせる」という表現にどのような意味があるかご存知でしょうか?
そこでこの記事では、「戸惑わせる」と「惑わせる」の違いを分かりやすく説明していきます。
「戸惑わせる」とは?
「戸惑わせる」は「とまどわせる」という読み方になります。
この「戸惑わせる」とは「相手をどうしていいか分からない状態にさせる」「相手が理解できないように混乱させる」、あるいは「困惑させる」という意味を盛る表現にになります。
「惑わせる」とは?
「惑わせる」は「まどわせる」という読み方になります。
この「惑わせる」とは「人の気持ち・判断・思考・感情などを迷わせたり混乱させたりすること」という意味合いを指しているのです。
「戸惑わせる」と「惑わせる」の違い
では、ここで「戸惑わせる」と「惑わせる」の違いを考えてみることにしましょう。
どのような相違があるでしょうか?「戸惑わせる」「惑わせる」ともに「まごつかせる」という意味で解釈することができるでしょう。
しかし、「戸惑わせる」は具体的・一時的な状況や問題に対して使われる表現であり、一方の「惑わせる」は人生や生き方など抽象的・長期的な問題に対して使われることになってきます。
この点が2つの相違点と言ってもいいでしょう。
「戸惑わせる」の例文
では、ここで「戸惑わせる」の例文を見ていくことにしましょう。
具体的には以下のような使い方が考えられます。
・『彼女の言葉が僕の感情を戸惑わせてしまうんだ。まともに聞いていると、頭がおかしくなりそうだ』
・『あいつがあんなことがあったから、戸惑わされていたんだね。冷静に物事を考えることができないくらいに』
「戸惑わせる」の例文を見ると、人の言葉で判断や感情が混乱されてしまうことが理解できます。
「惑わせる」の例文
次に「惑わせる」の例文を見ていきましょう。
主に次のようなものが挙げられるでしょう。
・『僕を惑わせるような出来事が立て続けに起こったんだ。これだとまともに仕事を終わらせる自信がないな』
・『あの曲は冷静な感覚を惑わせてしまうようなリズムなんだ。でも完全にハマってしまってどうすることもでいないよ』
「惑わせる」も似たような使い方に見えますが、生き方などの問題に対して使われることが分かります。
まとめ
ここまで「戸惑わせる」と「惑わせる」の意味や違いを見てきました。
「戸惑わせる」と「惑わせる」の意味を詳しく見ていくと、かなり似通った解釈が成り立つような印象を覚えます。
しかし、厳密に見ていくと一時的な心情の動きを示すのが「戸惑わせる」であり、中長期的な心情を示すのが「惑わせる」かもしれません。
それだけに2つの言葉の使い分けを適切にできるようにするためには、各々の言葉に意味を正しく理解するとともにどのような使い方ができるのか例文を参照していく必要があるかもしれません。
何れにしてもこれらの表現の使い方が難しい言葉の1つでしょう。