信用出来ない人がやりがちな行為として「見捨てる」と「裏切る」がありますが、いったいどのような違いがあるのでしょうか。
今回は、「見捨てる」と「裏切る」の違いについて解説します。
「見捨てる」とは?
「見捨てる」とは、「力を貸すことをやめ放置すること」という意味の言葉です。
「見捨てる」という言葉は他人との関係を切ることを意味する表現です。
具体的には「これまで面倒を見たり助力していた相手に対しそれ以上手を貸すことなく関係を断つこと」を指します。
「見捨てる」は「見ていながら打ち捨てる」ことを意味し「手の届く距離にいながら手を差し伸べず放り出す」というようなこれまでの上が消えてしまい冷たく突き放す様子を表します。
「見捨てる」ことができるのはこれまでは捨てていなかった、つまり自分の手の中にあったりつながっていたりといった深い関係性にある人や物のみです。
それまで絆で結ばれていた相手だったのに何かのきっかけで絆が切れてしまい苦しい状況にあっても一切助けないのが「見捨てる」です。
「見捨てる」の使い方
・『何度も借金を踏み倒されたので今度という今度は見捨てることにした』
・『トラブルに巻き込まれたくないので苦しんでいる人を見捨てる』
・『困っている友人を見捨てることはできない』
・『調子のいいことを言っているがいざとなったら見捨てるに決まっている』
「裏切る」とは?
「裏切る」とは、「信頼を破ること」を意味する言葉です。
「裏切る」という言葉には「信頼を寄せてくれていたのに応えることなく不利益な行動をとること」という意味の他に「味方から敵に乗り換えること」という意味もあります。
この場合は敵側につくという「仲間として寄せられていた信頼を破る行動」を取っていることから「裏切る」という言葉が使われています。
言葉の由来には諸説ありますが「信頼して背中を預けてくれた味方を後ろから切りつける」が語源だとされています。
命をあずけるという最上級の信頼に対し刀で斬りつけるという最悪な形で応える様子から「信頼に反する行動をとる」という意味で使われるようになったとされている言葉です。
「裏切る」の使い方
・『情勢が不利になってきた途端、裏切る者が増えてきた』
・『預かった金を使い込むのは信頼を裏切る行動だ』
・『計算高いアイツなら裏切るのも納得がいく』
・『前評判の高い映画だったが期待を裏切るひどい出来栄えだった』
「見捨てる」と「裏切る」の違い
「見捨てる」と「裏切る」の違いは「関係性の変わり方です。
どちらも事前に信頼関係が結ばれている相手に対し信頼を損なうような行動を意味する言葉ですが「見捨てる」が関わることを辞め関係性を断つことを表すのに対し、「見捨てる」は敵対関係や対立関係に変わることを意味します。
困っている相手に手を貸さないのが「見捨てる」、相手が困るような行動をとるのが「裏切る」という違いがあります。
まとめ
「見捨てる」と「裏切る」はどちらも褒められた振る舞いではありません。
日常生活ではあまり使いませんが耳にする機会は意外と多いのでそれぞれの意味を正しく覚えておきましょう。