「序盤」と「最初」の違いとは?分かりやすく解釈

「序盤」と「最初」の違い言葉・カタカナ語・言語

物事の進み具合を示す言葉として「序盤」「最初」があります。

同じような場面で使われているこのふたつの言葉にはどんな意味の違いがあるのでしょうか。

今回は「序盤」「最初」の違いについて解説します。

「序盤」とは?

「序盤」とは?

「序盤」とは、「長く続く物事のうち始まったばかりの時期」を意味する言葉です。

「序盤」とはもともと囲碁や将棋に由来する言葉です。

囲碁や将棋を指す台のことを「将棋盤」「碁盤」と呼びます。

そこから転じて囲碁や将棋の戦局のことを「盤面」と呼びますが、盤面のうち「まだ勝負が大きく動いていない始まったばかりの段階」を指すのが「序盤」です。

本来は囲碁や将棋にのみ使われる専門用語でしたが徐々に一般的な言葉として使われるようになり、現在では「物事の初めのころ」を意味する言葉として広まっています。

ここはまだ始まったばかりの段階であると区別できる場合のみ使われる表現なので全体を見たときにある程度長く続く物事に対して使います。

「序盤」から始まり「中盤」へと続き「終盤」を迎えて終わりに向かうという流れで進みます。

「全体を見た時のはじめの部分」を指す言葉なのである程度広い範囲を含みます。

絶対的な基準はありませんが勝負ごとなら情勢が大きく動くまで、時間で区分するなら開始から3分の1程度までを一般的に「序盤」と表現します。

「序盤」の使い方

・『序盤から積極的に攻撃を仕掛ける』
・『相手の出方を見ながら手堅く序盤を進める』
・『序盤での読み違いが最後まで響いて負けてしまった』
・『失点してしまったがまだまだ試合は序盤なので落ち込む必要はない』

「最初」とは?

「最初」とは?

「最初」とは、「物事のいちばんはじめ」を意味する言葉です。

「先例や先行するものがなくそれが初であること」を意味する言葉が「最初」です。

並んだ時に先頭に立つものや他に先駆けて実行することなど「それよりも前を行くものがない最もはじめの段階」を指して「最初」と表現します。

「最もはじめ」を意味する言葉なので対象になる存在は唯一であり、基本的にひとつやひとりにのみ用いられる言葉です。

前例や先例がない状態を表す言葉なので一度でも経験や体験してしまえば次からは「最初」ではなくなります。

「最初」の使い方

・『彼のやることはいつも最初からクライマックスだ』
・『最初に豚肉に塩コショウをふりかけます』
・『最初はグー』
・『選挙に当選後、最初に支援者に感謝の言葉を述べる』

「序盤」と「最初」の違い

「序盤」と「最初」の違い

「序盤」「最初」の違いは「範囲」です。

「序盤」は大きな流れの初期や勝負が動く前など程度広い範囲を指します。

野球で例えるなら打者が一巡する3回位までが「序盤」に当たります。

「序盤」は一番初めを意味するもので常にピンポイントを指して使われる言葉です。

野球なら先頭打者や初球など先行するものがない唯一の対象に対して用いられます。

まとめ

まとめ

「序盤」「最初」はよく似た意味の言葉ですが表す内容にはかなり大きな違いがあります。

同じような意味合いだと混同されることも多いですが誤用しないためにもそれぞれの違いをしっかり覚えておきましょう。