「脱力感」と「無気力」の違いとは?分かりやすく解釈

「脱力感」と「無気力」の違い言葉・カタカナ語・言語

ぐったりしている様子を指す言葉として「脱力感」「無気力」という表現が使われます。

この二つの表現、具体的にどこが違うのでしょうか。

今回は、「脱力感」「無気力」の違いについて解説します。

「脱力感」とは?

「脱力感」とは?

「脱力感」とは、「体から力が抜けてしまい思うように動かせないような感覚」を意味する言葉です。

体から力を抜くあるいは力が抜けることを「脱力」と表現します。

余計な力を抜いてリラックスさせたリ何らかの理由で力が抜けてしまう様子を指す言葉ですが、事実としてそうであるかどうかにかかわらず「力が抜けるような感覚を覚えること」を意味する言葉として「脱力感」という表現が使われます。

「脱力感」は感覚を表現する言葉ですが、一般的には本当に体の力が抜けてしまうという意味合いも含みます。

主に精神的なショックや落胆が原因で起きる感覚を指しており「精神的なショックが体に作用して力が抜けるかのようになってしまう様子」に対して使われる表現です。

「脱力感」の使い方

・『落選の一報を聞いて脱力感に襲われる』
・『土壇場になってすべてが白紙に戻されてしまい脱力感でいっぱいになる』
・『急に脱力感がきて床にへたりこ込んでしまった』
・『ヘタウマで脱力感を覚えるデザインのゆるキャラが人気投票で1に選ばれた』

「無気力」とは?

「無気力」とは?

「無気力」とは、「意欲に欠け何事に対してもやる気が起きないさま」を意味する言葉です。

気持ちの強さや心の欲求を「気力」と表現します。

主に精神的な働きや感情の起伏を指す言葉で、人が活動するときの前向きな気持ちを生み出す原動力となる心のエネルギーが「気力」です。

「無気力」とは「気力がない状態」をあらわしており「身体的には問題がないのに心が動かないことで活動的ではなくなっている状態」を表す言葉として用いられています。

科学的には脳内物質の活動やホルモンの働きが低下することによって引き起こされるという説が有力ですが、やる気が欠けていたり育児がなく後ろ向きだったりといった気質や性格を指して「無気力」という表現が用いられることもあります。

「無気力」の使い方

・『何につけても無気力で見ているこっちが心配になる』
・『無気力な試合をしたことで制裁処分の対象になる』
・『受験ん失敗して以降、ずっと無気力状態が続いている』
・『彼は怠けているのではなく病気の影響で無気力になってしまっているだけだ』

「脱力感」と「無気力」の違い

「脱力感」と「無気力」の違い

「脱力感」「無気力」の違いは「力がなくなる対象が肉体か精神か」です。

「脱力感」は精神的な作用により体の力が抜ける感覚になったり実際に力が抜けてしまうことを意味します。

精神的にもショックは受けているもののある程度の意欲や前向きな気持ちは残されていて体の力が抜けている状態を指す言葉です。

「無気力」は精神的な力がなくなってしまうことを意味する言葉です。

体に特に問題はないが意欲や活力など活動の源となる前向きな考えが失われてしまっている状態を指します。

肉体の力が失われる感覚が「脱力感」、精神の力が失われるのが「無気力」という違いで区別されます。

まとめ

まとめ

「脱力感」「無気力」は似ているようで大きく意味が違う言葉です。

問題が生じているのは肉体なのか精神なのかに注目してどちらの言葉を使えばいいのか判断してください。