「錬成」と「練成」の違いとは?意味を詳しく解釈

「錬成」と「練成」の違い言葉・カタカナ語・言語

「錬成」「練成」はほぼ同じような意味を持つ混同しやすい同音異義語ですが、「錬成」「練成」の意味の違いを正しく理解できているでしょうか?

この記事では、「錬成」「練成」の例文・解釈も紹介しながら、それぞれの意味の違いを分かりやすく解説していきます。

「錬成」の意味や使い方

「錬成」の意味や使い方

「錬成」という表現は、「技術・能力・心身機能を訓練(トレーニング)して、そのレベルや上限を高めること」を意味しています。

「錬成」の原義的な意味として、「金属を坩堝(るつぼ)などで溶かして、有益な合金にしたり精錬加工したりすること」の意味合いもあります。

「錬成」の使い方は「強靭な精神力を錬成しました」のように、「鍛錬して心身・技術の程度を高める」の意味で使う使い方になります。

また「錬成」「硬度のある合金を錬成しています」のように、「金属を溶解して精錬加工する場合」にも使うケースがあります。

「練成」の意味や使い方

「練成」の意味や使い方

「練成」という表現は、「心身・技術を鍛え上げて、その能力・レベル(程度)を高めること」を意味しています。

「練成」の使い方は、「夏期キャンプで選手たちの基礎体力を練成しました」のように、「心身・技能を鍛え上げて、その上限・レベルを向上させる時」に使うという使い方になります。

「錬成」と「練成」の違い

「錬成」と「練成」の違い

「錬成(れんせい)」「練成(れんせい)」の意味の違いを、分かりやすく解説していきます。

「錬成」「練成」の表現は、どちらも「心身・技術(わざ)を訓練(鍛錬)して、その機能・程度(レベル)・上限を高めること」という同じ意味合いを持っています。

元々は、西洋の錬金術などに由来する「錬」の漢字を用いて「錬成」という言葉が使用されていました。

しかし、「錬」の漢字は常用漢字表から外されたため、現代ではおおむね「錬成」ではなく「練成」の漢字表記を用いています。

また「錬成」の漢字表記には「金属を坩堝などで溶解させて精錬(せいれん)して加工するという原義」がありますが、「練成」という漢字表記にするとそういった金属の精錬の原義的な意味合いが無くなる違いもあります。

「錬成」を使った例文と意味を解釈

「錬成」を使った例文と意味を解釈

「錬成」を使った例文を紹介して、その意味を解釈していきます。

「西洋の錬金術では、複数の卑金属を混合することで価値のある新しい金属を錬成しようとしました」

この「錬成」を使った例文は、「錬成」の表現を、「価値のある新しい金属を、(複数の卑金属を溶かし)精錬して加工・合成しようとしました」という意味で使っています。

「練成」を使った例文と意味を解釈

「練成」を使った例文と意味を解釈

「練成」を使った例文を紹介して、その意味を解釈していきます。

「十分な戦闘訓練を積んで練成された軍隊には、素人の集団ではとても対抗することなどできません」

この「練成」を使った例文は、「練成」の表現を、「十分な戦闘訓練を積んで、心身の能力・隊形・戦闘技術を鍛え上げて高めた軍隊には」という意味を持つ文章で使っています。

まとめ

まとめ

「錬成」「練成」の意味の違いを詳しく説明しましたが、いかがだったでしょうか?

「錬成」という言葉は、「金属を坩堝(るつぼ)などで溶かして合金にしたり精錬したりする原義」「技術・能力を訓練してそのレベルを高めること」を意味しています。

それに対して、「練成」という言葉は「心身や技術を鍛えてその能力・上限を高めること」の意味を持っています。

「錬成」「練成」の意味の違いを知りたい時には、この記事の解説をチェックしてみてください。