「嵐」と「台風」は、どのように違うのでしょうか。
「嵐」とは?
「嵐」とは、雨を伴った暴風のことです。
「暴風雨」という表現もあり、そちらは暴風を伴う雨という定義の気象用語で、実質的にはそれと同じだと考えて構いません。
よって、俗的に使われる言葉ですが、風が強く、雲行きが怪しくなってきた時に「これは嵐になるな」などとよく使われます。
時には雨を伴わない使い方もされることがあり、「春の嵐」がそのいい例になります。
この「春の嵐」とは、その時期に咲いた桜が散ってしまうほどの強風のことで、それによって桜の花びらが散る様子を雨に例えた使い方となっています。
「台風」とは?
「台風」にはきちんとした定義があり、北西太平洋上、もしくは南シナ海上で発生した熱帯低気圧で、中心付近の最大風速が秒速17メートル以上のものをそのように表現しています。
尚、カリブ海やメキシコ湾を含む北大西洋上で発生し、中心付近の最大風速が秒速33メートル以上のものは「ハリケーン」と呼ばれます。
性質としては同じですが、その風速から台風より大きな被害を及ぼすことが多く、アメリカでは日本の台風のように、これに対する様々な対策がとられています。
台風が通過する地域は激しい雨と暴風に晒されることになる為、その現象を「嵐」と表現することができます。
台風の多い秋のシーズンには、「台風の影響で嵐になる可能性が~」といったような使い方をよく見聞きします。
「嵐」と「台風」の違い
「嵐」は、原因は問わない雨を伴った暴風のことで、気象用語としては「暴風雨」と使われます。
「台風」の方は、決まった定義によってそのように表現される熱帯低気圧のことで、1年を通して発生する度に「台風○号」と呼ばれます。
○にはその1年で何番目に発生したかという数値が入り、「台風15号」といったような使い方になります。
まとめ
「嵐」と「台風」の違いは、このようになります。
「嵐」は「台風」とまでは発達しなかった温帯低気圧によるものも多いです。