この「萬」と「万」は、どのように使い分けるのでしょうか。
「萬」とは?
「萬」は、以下の紹介する「万」の旧字体です。
つまり、意味としては一緒で、数字の単位で「千」の10倍を表現する為の言葉です。
尚、その「千」にも旧字体があり、そちらは「阡」と表記します。
よって、現在ではあまり使われないのかと言えば、そうでもなく、遭えてこちらを使うというケースがあります。
それは、領収書などの公的な書類へ金額を記載する際です。
何故かと言えば、書き換えの防止がその目的となります。
「万」でも簡単には書き換えられませんが、「萬」とすることで、少し手を加えたくらいで他の文字にすることはできなくなります。
同様に、数字にも領収書などに向いている表記が存在し、「一」は「壱」、「二」は「弐」、「三」は「参」のように使われます。
「万」とは?
「万」の方は、一般的な「10000」の桁の表現になる言葉です。
1つの文章や書類内で「千」と使った時には、こちらの「万」でないとバランスが悪く、「阡」としながら、同じく「萬」としないと変になってしまいます。
数字の表現ではなく、文章中で(特に慣用句として)用いる際にはこの「万」でないとおかしくなるので注意してください。
例えば、「万が一にもそんなことはない」を、「萬が一にも~」とすることはありません。
「萬」と「万」の使い方の違い
「萬」は、数字の単位で書き換え防止という意味からよく用いられますが、「万」は一般的に色々な場面で普通の表現として使われています。
また、「萬」と表記する所は全て「万」としても間違いになりませんが、先の「万が一」のように、「万」は「萬」とはできないことが多いので、無理に使うのはやめておいた方がいいかも知れません。
まとめ
「萬」と「万」は、このような違いで使い分ける言葉同士です。
麻雀の牌の種類にこの「萬」がありますが、これは「万」としても間違いではありません。