「毅然」と「敢然」の違いとは?意味を詳しく解釈

「毅然」と「敢然」の違い言葉・カタカナ語・言語

「毅然」「敢然」は類似した意味を持つ言葉です。

「毅然」という表現は「毅然とした態度で主張しました」などの文章で使い、「敢然」という表現は「敢然と強敵に立ち向かいました」などの文章で使われますが、「毅然」「敢然」の意味の違いはどこにあるのでしょうか?

「毅然」の意味や使い方

「毅然」の意味や使い方

「毅然(きぜん)」という表現は、「意志が強くて、物事の変化にうろたえないさま(動じないさま)」「堂々としていて(しっかりしていて)、他者・物事の変化に動揺することがないさま」を意味しています。

「毅然」という表現の使い方は、「意志・心が強くて、物事や他者のストレスになる変化にも動じることがない場合」に使うという使い方になります。

例えば、「どれだけ挑発されても、彼は毅然とした態度で要求を拒絶していました」などの文章で使われます。

「敢然」の意味や使い方

「敢然」の意味や使い方

「敢然(かんぜん)」という表現は、「危険・困難があることは覚悟の上で、思い切って行動するさま」「リスクを承知の上で、勇気を振り絞って思い切った行動をすること」を意味しています。

「敢然」という表現の使い方は、「リスク・困難があることを理解した上で、思い切った行動を取る場合」に使うという使い方になります。

例えば、「溺れている子を救助するため、敢然と川に飛び込みました」といった文章で使用できます。

「毅然」と「敢然」の違い

「毅然」と「敢然」の違い

「毅然」という表現は、「意志が強くしっかりしていて、ストレスになりそうな物事の変化にもうろたえない(動じない)さま」を意味しています。

それに対して、「敢然」という表現は、意志の強さを前提にして「危険・困難があることは覚悟(承知)の上で、思い切って行動するさま」を意味している違いがあります。

「毅然」「意志の強さ・しっかりした心・動揺しないメンタル」といった「精神面・態度面の動揺しない強さ」に意味の重点がありますが、「敢然」のほうは「リスク・難しさを分かった上で、敢えて思い切って行動する」といった「行動面・決断面の思い切り」に意味の重点がある違いがあります。

「毅然」を使った例文と意味を解釈

「毅然」を使った例文と意味を解釈

「店長であるその女性は毅然とした態度で、無理難題を突きつけてくるクレーマーに対応しました」

この「毅然」を使った例文は、「毅然」という表現を、「店長であるその女性は、意志の強さを感じさせる動揺することのない態度で(堂々とした態度で)」という意味で使っています。

「敢然」を使った例文と意味を解釈

「敢然」を使った例文と意味を解釈

「敢然と難しい局面に立ち向かっている先輩を見て、改めて先輩に対する敬意が強まりました」

この「敢然」を使った例文は、「敢然」という表現を、「(難易度が高くても)迷うことなく思い切って難しい局面に立ち向かっている先輩を見て」という意味合いで使用しています。

まとめ

まとめ

「毅然」「敢然」の意味の違いについて解説してきましたが、「毅然」の表現には「物事に動揺しない意志・メンタルの強さ」に意味の重点があります。

それに対して、「敢然」の表現には「リスク・困難を理解した上で敢えて決断する行動力」に意味の重点があります。

「毅然」「敢然」の意味の違いを正しく理解して、内容やシチュエーションに応じて的確に使い分けるようにしましょう。