この記事では、「未亡人」と「シングルマザー」の違いを分かりやすく説明していきます。
迷いやすい表現を、正しく身に付けていきましょう。
「未亡人」とは?
未亡人(みぼうじん)とは、夫に先立たれた女性のこと。
病気や事故で夫を亡くした、奥さんをいいます。
わけあって夫があの世へ旅立ってしまったものの、再婚していない独身女性が未亡人です。
未亡人は「女やもめ」や「寡婦」と呼ばれることもあります。
昔の小説やサスペンスドラマに出てくる表現で、現代ではあまり聞かない言葉です。
もともとは軍人だった旦那さんを戦争で失ってしまい、女ひとりで可憐に生きている人を未亡人といいました。
未亡人には「いまだ死ねない」という意味もあります。
不遇な境遇を憐れむ、せつない表現です。
「シングルマザー」とは?
シングルマザーとは、夫のいない母のこと。
何らかの理由で、1人で子どもを育てているママをいいます。
未婚のまま子どもを産むほか、離婚して1人で子どものお世話をしている女性をシングルマザーといいます。
略すと「シンママ」です。
ちなみに父親もしくは母親だけの家庭を「ひとり親家庭」といいます。
日本では父子家庭よりも、母子家庭の割合の方が高いので「ひとり親家庭のおよそ8割がシンママ家庭」になっています。
ママだけで生活のやり繰りをしていくのは苦労も多いため、国や行政はシングルマザーの支援を増やし始めています。
「未亡人」と「シングルマザー」の違い
どちらも、独身の女性をあらわします。
「未亡人」と「シングルマザー」の違いを、分かりやすく解説します。
・昔は「未亡人」今は「シングルマザー」「未亡人」と「シングルマザー」はどちらも、シングルの女性をあらわします。
そのため見分けが付けにくいです。
未亡人はおもに戦時中や戦後に、使われていた表現です。
最愛の夫を戦争で亡くした、悲劇のヒロインをいいます。
再婚せずに独身をつらぬいている、幸うすい女性をたとえた表現です。
色っぽくなまめかしいフレーズなので、おもに小説やドラマで使われています。
そして「シングルマザー」は、母だけで子どもを育てるママのこと。
未亡人が子どもの有り無しにかかわらず「未亡人」であるのに対して「シングルマザー」は子どものいる女性のみです。
またシングルマザーは、未婚のまま子どもを産んだ人も含まれます。
そのため結婚経験の有り無しが問われないのが、シングルマザーです。
まとめると言い回しとして、新しいのがシングルマザー、古いのが未亡人です。
夫を早くに亡くした、独身女性が未亡人。
現在は夫がいなくて、1人で子どもを育てている女性がシングルマザーです。
まとめ
「未亡人」と「シングルマザー」の違いを分かりやすくお伝えしました。
どちらもシングル女性のこと。
未亡人は戦死などで、夫を亡くした独身女性です。
寡婦ともいいます。
またシングルマザーは、母だけのひとり親をあらわします。
語彙を増やしていきましょう。