この記事では、「達人」と「名人」の違いを分かりやすく説明していきます。
「達人」とは?
「達人」は、剣であれば剣の道を究めた人物のことで免許を取得しているか、それに近い人物を意味します。
その為、書道であれば、8段以上で指導者になることができる人物が「達人」です。
なお、人に対して指導することが可能なレベルにない人物でも段位という上達度を示すレベルが高い場合、「達人」扱いになりますので、「達人」は別に指導者である必要性はありません。
「名人」とは?
「名人」はその道で有名なだけで別に指導者である腕前を持っているわけではなく、有名なだけの人です。
よって、「達人」という免許を所有している人物と対等に競うことができる人材であるかどうかは未知数で、「名人」は、周囲が囲い有名人にすることで成り立つ呼び名なので、「達人」という道を究めたものであるという商業ではありません。
「達人」と「名人」の違い
「達人」と「名人」の違いは、物事における熟達度合いが異なり、「達人」はその道を究めており、指導者になるだけの資格がある者です。
しかし「名人」は、単に有名なだけなので熟達度合いは分からず、道を究めているかどうかも未知数になります。
「達人」の例文
・『援護射撃の達人』
この言葉は、拳銃などで援護を行う射撃の熟達者であることを指しています。
その為、この人物は、援護に関する射撃訓練の教官になれるレベルの人物だということです。
・『書道の達人に弟子入りする』
この例は、書道を教えることができる熟達者の弟子入りをする例です。
「達人」の方は自分が指導者であるが故、それをビジネスとしており、この例はそうした人物に弟子入りしています。
「名人」の例文
・『射撃の名人』
この言葉は、射撃において有名であるというだけの人物のことです。
その為、早撃ちであろうと命中率を競う者だろうと敗北すれば、単なる人に成り下がります。
そうした意味では、「達人」の方が敗北をしても教官であるものは教官なので勝ち負けにおいては、「達人」の方が場合によっては気が楽です。
・『名人芸』
この言葉は、その道で有名な人物の一芸のことです。
例えば、早撃ちであれば早撃ちが一芸になりますが逆を返せば、それしかできないため、早撃ちができても正確に的を得ることができないケースもあり得ます。
まとめ
「達人」と「名人」については、どちらが格上なの?という声が結構多いのですが、はっきり言いますと分かりません。
何故なら、何をもってして各上だというかが分からないが故です。
例えば、「射撃の達人」と「早撃ちちの名人」で早撃ちで戦った場合、どちらが勝つかは未知数です。
しかし、「射撃の達人」側は指導者になるレベルにあると仮定した場合、「名人」に負けても一応熟達者なので「達人」です。
しかし、「名人」は一度でも敗者になれば、勝者が名人になるため敗北すれば「名人」ではなくなりますので敗北が許されません。
そうした意味では、どちらが上になるかはやってみないと分からないのです。