この記事では、「漠然」と「漫然」の違いを分かりやすく説明していきます。
「漠然」とは?
物事の内容などがはっきりしていないこと、広くて終わりがないように感じれることです。
「こうである」と言葉で示せないような、はっきりしないことを意味しています。
小学生のときに、将来何になりたいか決めている人もいた人もいれば、決めていなかった人もいることでしょう。
将来何になるか決めていなかった人は、何となく大人になって仕事をするだろうなくらいにしか、考えていなかったと思います。
この考えははっきりしていません。
このようなさまを意味します。
将来何になるかを決めていた人も、「ケーキ屋さんになる」といった程度のことで、どうやってケーキ屋さんになるのは、どこに店を開くのか、店舗の規模はどれくらいにするのかなどは決めていなかったはずです。
ケーキ屋さんになるといっても、はっきりしたことは決められていません。
内容が明確に決まっていないこの状態を意味します。
「漠然」の使い方
なんかこうだろうなとは思うけれど、こうであると明確に示せない場合に使用をします。
具体的にこうであると口に出したり、書いたりできない場合をいう言葉です。
「漫然」とは?
はっきりしたまとまりのないさまです。
毎日の生活のことで説明をします。
毎日朝7時ころに起きて、朝食を食べてから出勤をします。
仕事ではこれといった野心はなく、言われたことを行っています。
帰宅してからは食事をして、お風呂に入って、眠るだけです。
これといった目的もなく過ごしています。
このような日々が毎日続くことを「漫然と日々を過ごす」といいます。
今度はインターネット上の情報を見ることで説明をします。
インターネットにはたくさんの情報があふれています。
目的を持って情報を収集している人もいれば、何となく見ている人もいることでしょう。
目的がなくインターネット上の情報を見ることは、「漫然と情報を見る」といいます。
目的もなく見ていると、あっという間に時間が経ってしまうことが珍しくありません。
「漫然」の使い方
明瞭な目的がないさまを指して使用をします。
「漠然」と「漫然」の違い
具体的な内容を示せないという意味合いが似ていますが、同じことではありません。
前者は何となくという感じのことです。
ぼんやりしていることに使う場合が多くあります。
後者はまとまりがないさまです。
「然」という漢字は他の語の後につけて状態を表します。
どちらの言葉も人間の行動や考えに使う場合が多いです。
「漠然」の例文
・『漠然と将来を考えていた』
・『漠然と思う』
・『漠然とした話し』
・『漠然としたイメージ』
「漫然」の例文
・『漫然と薬を飲み続ける』
・『漫然とアイラインをひく』
・『漫然と街並みを眺める』
・『雑誌のページを漫然とめくる』
まとめ
はっきりしていないという意味合いが似ている2つの言葉ですが、それぞれの言葉の意味は異なります。