不動産に関係する仕事となる「不動産鑑定士」と「土地家屋調査士」の仕事内容には、どのような違いがあるのか。
この記事では、「不動産鑑定士」と「土地家屋調査士」の違いを分かりやすく説明していきます。
「不動産鑑定士」とは?
「不動産鑑定士」は、簡単に言えば、不動産を鑑定する人です。
不動産の経済的価値の判定を行うことができる仕事で、これは、不動産売買や担保、贈与などでは欠かすことができないものとなります。
不動産の価値というものは、世の中の流れで大きく変化します。
そのため、常に同じというものではなく、それらを鑑定するために「不動産鑑定士」という仕事が存在します。
そして、この「不動産鑑定士」になるためには、国家試験に合格しなければなりません。
それだけではなく、合格後には数年の実務経験が必要となり、「不動産鑑定士」として働くことができるまでには長期間必要です。
合格率も非常に低く7%に満たないほどです。
主な働き方は、企業内鑑定士と独立開業に分かれ、企業内鑑定士の場合、不動産会社や金融機関などで会社員として働くものとなります。
それに対し、独立開業では、依頼者に応じ様々な業務を請け負うものとなります。
「土地家屋調査士」とは?
「土地家屋調査士」は、簡単に言えば、土地や家屋を調査する人です。
調査だけではなく測量なども行い、不動産の物理的状況を正確に登記するために必要な調査を行います。
現地調査では、現地の状況確認のほか、隣接する土地所有者とともに立ち合い、境界の確認なども行います。
そうして出した調査結果をもとに登記の手続きや申請手続きの代理を行います。
このような申請手続きは、素人では難しい内容となります。
そういった難しい手続き全般を「土地家屋調査士」が依頼者の代わりに行うものとなります。
そして、この「土地家屋調査士」になるためには、国家試験に合格しなければなりません。
「土地家屋調査士」の場合、実務経験などは不要で、独学で取得することが可能です。
その合格率は10%に満たないほどです。
主な働き方は、企業内で働く方法と独立し働く方法となります。
「土地家屋調査士」の場合、一度、企業に勤務したのち、独立するといったパターンが多くなります。
「不動産鑑定士」と「土地家屋調査士」の違い
このように、同じ不動産関係の仕事となる資格ですが、その内容は異なるものとなります。
同じ、国家資格であるものの、「不動産鑑定士」の方には実務経験が必要となります。
また、業務内容も、その不動産の価値を鑑定するのが「不動産鑑定士」。
面積や境界線などを確認するのが「土地家屋調査士」といったような違いがあります。
まとめ
以上が「不動産鑑定士」と「土地家屋調査士」の違いです。
不動産関係において、幅広い需要があるのは「不動産鑑定士」。
調査に特化したものが「土地家屋調査士」といったように業務内容だけではなく、必要とされる幅にも違いがあります。