「連なる」という同じ漢字を用いた、「連携」と「連動」には違いがあるのか。
この記事では、「連携」と「連動」の違いを分かりやすく説明していきます。
「連携」とは?
お互いに連絡を取り合い協力し物事を進めること、行うこと、を意味する「連携」。
同じ目標、目的を持った人同士が互いの意思疎通を行いながら協力し合う行為を意味します。
この「連携」の場合、行うのは人間です。
人間同士が互いに協力しなければ「連携」することはできません。
そのため、「連携」は、「協力」や「協調」、「協同」、「団結」などと同じ意味となります。
「連携」の使い方
「連携する」や「連携を取る」、「連携を図る」といった使い方に加え、「連携強化」や「連携ミス」、「連携体制」といった言葉があります。
「連動」とは?
1つ動かすとそれと一緒に繋がっているものが一緒に動き出すことを「連動」と言います。
いくつもの物が互いに影響を与え合い、その結果、一緒に動くことが「連動」で、1つのものを動かせば、別のものは勝手に動き出すものとなります。
人間が関係している場合もありますが、「連動」の場合、一般的には機械的な物に対し用います。
そのため、「連動」は、「関与」や「係る」、「関係する」、「関係性がある」などと同じ意味となります。
「連動」の使い方
「連動する」や「連動させる」、「連動している」といった使い方に加え、「連動地震」や「連動機」、「連動装置」、「連動式信号」といった言葉があります。
「連携」と「連動」の違い
「連携」は、お互いに連絡を取り合い協力し物事を進めることで、「連動」は、1つ動かすとそれと一緒に繋がっているものが一緒に動き出すこと意味します。
このように全く異なった意味を持つ言葉となります。
また、対象とするものが人間か、機械か、といった違いもあります。
同じ協力し合う関係ですが、この2つの言葉には、その協力関係に大きな差があります。
「連携」の例文
・『子供の安全を見守るためには、学校と地域の連係が重要です』
・『教師同士の見事な連係プレーによって、学内で起きたいじめをいち早く解決することができました』
・『保護者と密に連絡取り合い、連携を深めることが大切です』
・『社内間の連携ミスによって、大切な顧客を手放してしまいました』
「連動」の例文
・『キャッシュレス化を推奨するにあたり、様々な連動キャンペーンが実施されています』
・『部屋にいる人の体温と連動し、エアコンが温度を調節してくれます』
・『連動地震が起これば、この場所はどうなるのでしょうか』
・『手を触ると足も連動して動く人形が可愛らしい』
まとめ
人間同士が行うものが「連携」。
機械が一緒に動くことが「連動」といったように対象となるものに違いがあります。
「連携」を取るためには、密な連絡の取り合いが必要となりますが、「連動」の場合、そのようなことは必要なく、一度セットすれば、常に「連動」し続けることが可能です。