この記事では、「開講」と「開校」の違いを分かりやすく説明していきます。
「開講」とは?
講義や講習などを、行っていない状態から行っている状態にすることです。
講義や講習など「講」とつくものを始めること、また始まることを意味します。
市民講座で美術講座というものがあったとします。
今は9月です。
講座が始まるのは10月です。
10月から美術講座が始まりますよとお知らせする場合は「10月から美術講座が開講します」といいます。
講座とは、大学での教授形式をまねた形で、学問や技術などを教えることです。
美術講座の場合だと、美術史を教えたり、絵画技法を教えたりなどが行われます。
市民講座の場合だと、教室があってその場所に行って教えを受けることが一般的です。
しかし、教える方法は教室に通ってもらってというだけではありません。
インターネットが普及したことにより、オンラインを使って講義や講習などが行われるようになりました。
オンラインを使って講義や講習などを始めることも「開講」といいます。
「開講」の使い方
講義や講習が行われていなかった状態から行われている状態にすることを指して使用をします。
終わることには使用をしません。
「開校」とは?
学校を新しく作って授業を始めること、また新しく作った学校で授業が始まることです。
学校には、小学校、中学校、高校、大学、専門学校などいろいろな種類があります。
この言葉は、どのような学校なのかという意味は含まれていません。
新しく学校を作るといっても、一から建物を作る場合と、建物はそのまま使うけれど合併をして新しい学校がはじまる場合などがあります。
この言葉は、一から建物を作った場合も、合併をした場合も意味しています。
「開校」の使い方
学校を新しく作って授業を始めることや、新しく作った学校で授業が始まることを指して使用をします。
学校の種類は問いません。
新しい学校にだけ使う言葉で、休校していた学校の授業が再開した場合には使用しない言葉です。
「開講」と「開校」の違い
どちらも「かいこう」と読み、はじまる、はじめるという意味を持つ漢字である「開」が使用されている点が似ていますが、意味は異なります。
違いは何が始まるのかです。
「開講」は講義や講習などが始まることです。
「開校」は新しい学校が始まることです。
「開講」の例文
・『女性のための講座が開講された』
・『来月から開講をします』
・『開講を待ち望んでいました』
・『今年から開講しました』
「開校」の例文
・『2010年に開校をした』
・『○○学校が開校をする』
・『新たに○○学校が開校されることになった』
・『開校から5年』
まとめ
どちらの言葉も「かいこう」と読みが同じで、「開」という漢字を使用している点が似ていますが、意味は異なります。
一方は講義など「講」がつくものを始めること、もう一方は学校など「校」がつくところで授業を始めることです。