学生が学ぶ算数や数学の内容は、時代によってどんどん変わっていて、昔はなかったものが突然現れてくることがあります。
例えば「相対度数」という考え方は以前ありませんでした。
この「相対度数」とはどういう意味なのでしょうか。
また、同じような意味の「確率」とどう違うのでしょうか。
この記事では、「確率」と「相対度数」の違いを分かりやすく説明していきます。
「確率」とは?
「確率」とは、「ある事がどのくらいの頻度で起こるか」を計算したもので、「何かが起きる確からしさ」を示すものです。
通常はパーセント(百分率)を使用します。
例えば、正確に作成された正六面体のサイコロを降って1が出る「確率」は約16. 6%であり、実際に多くの回数行えば必ずこの数字に近くなります。
通常はランダムに起こる現象や結果に関して使用されるもので、目的としてはこれから起こる現象等の予想するような時に用いられます。
英語では「probability」になります。
「相対度数」とは?
「相対度数」とは、「あるグループの結果が全体の数に占める割合」のことを言い、中学の数学において学習する統計学のカリキュラムの一つです。
「相対」が「絶対」の対義語であり、他との関係によって成り立つものを表し、「度数」が統計用語では「回数」や「人数」を表すので、合わせると「他との関係によって成り立つ回数や人数」ということになります。
例えば、クラスで数学のテストを行い、そのクラスの50人全員を点数によって5つのグループ(統計上の階級、A:100点から80点、B:60点から79点、C:40点から59点、D:20点から39点、E:0点から19点)に分け、それぞれの人数がA:5人、B:10人、C:15人、D:15人、E:5人だったとすると、それぞれのグループの相対度数はA:0. 1、B:0. 2、C:0. 3、D:0. 3、E:0. 1になります。
「確率」と「相対度数」の違い
「確率」と「相対度数」の違いを、分かりやすく解説します。
この2つの言葉は、結果として現れるのが「割合」であることは同じですが、根本的な目的が違います。
つまり、「確率」というのは、何かが発生する時にそれがどのくらいの割合で起こり得るかを示すもので、「相対度数」は、統計上のデータにおいて、場合分けを行って、そのグループごとの全体に対する件数の割合を示すものです。
言い方を変えれば「確率」は「これから起きることを予想するため」の数字であり、「相対度数」は「起きたことの傾向を見るため」の数字であると言っても良いでしょう。
「確率」の例文
「確率」の例文は以下のようになります。
・『確率に結果の大きさの数字を掛けたものを期待値と言います』
・『自然現象の中には確率論で割り切れないものがたくさんあります』
「相対度数」の例文
「相対度数」の例文は以下のようになります。
・『相対度数を計算することによって、統計上の数字の偏りを知ることができます』
・『相対度数は全体に対する割合で示されます』
まとめ
この記事では、「確率」と「相対度数」の違いを、解説してきました。
「相対度数」のように、以前はなかったが現れてきたものとしては、プログラミングのようなものもあります。
これは、単純な計算や、以前「関数」として学んでいたものをもっと実践的なやり方として学習する方法として取り入れられています。