「感化院」と「少年院」の違いとは?分かりやすく解釈

「感化院」と「少年院」の違い専門用語・業界用語

この記事では、「感化院」「少年院」の違いを分かりやすく説明していきます。

「感化院」とは?

「感化院」とは?

「感化院」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。

「感化院」「かんかいん」と読みます。

「感化院」は、「非行少年や、保護者のいない少年などを保護して、教育するための福祉施設」を指す言葉になります。

1884年に池上雪枝が大阪に設けた、神道祈祷所に端を発していて、1900年に感化法が制定されると、各地に「感化院」が設立され、少年保護事業で重要な役割を担いました。

その後、1933年に少年教護法が制定されて、「少年教護院」となり、1947年に児童福祉法が制定されると、「教護院」となりました。

1997年の児童福祉法改正に伴い、1998年から「児童自立支援施設(じどうじりつしえんしせつ)」に改称されています。

不良行為やその恐れがある児童などを入所させたり、通所させて、必要な指導を行い、自立を支援する目的があります。

全国に58か所の児童自立支援施設があり、国立の施設もあります。

「少年院」とは?

「少年院」とは?

「少年院」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。

「少年院」「しょうねんいん」と読みます。

「少年院」「家庭裁判所から、少年法の定める保護処分として送致された少年や、刑事施設の代わりに、刑の執行を受ける少年を収容する施設」という意味があります。

「少年院」では、矯正教育や、社会復帰支援などが行われています。

「第一種少年院」では、心身に著しい障害がない12歳以上、23歳未満のものを収容する施設となります。

「第二種少年院」は、心身に著しい障害がない、犯罪的傾向が進んだ、16歳以上23歳未満のものを収容する、旧法における「特別少年院」を意味する施設となります。

「第三種少年院」は、心身に著しい障害がある、12歳以上2歳未満のものを収容する施設で、旧法における「医療少年院」に相当します。

さらに「第四種少年院」は、少年院において、刑の執行を受ける物を収容しています。

「感化院」と「少年院」の違い

「感化院」と「少年院」の違い

「感化院」「少年院」の違いを、分かりやすく解説します。

「感化院」は、「非行少年や、保護者のいない少年などを保護して、教育するための福祉施設」を指す言葉になります。

現在は「児童自立支援施設」となっています。

一方の「少年院」「家庭裁判所から、少年法の定める保護処分として送致された少年や、刑事施設の代わりに、刑の執行を受ける少年を収容する施設」という意味があります。

どちらも、「非行少年を預かる施設」という意味で共通点があります。

ただし、「児童自立支援施設」は、自分の部屋や施設の周囲の門扉に施錠がされておらず、自由に外出できる開放的な処遇の施設となります。

一方、「少年院」は、部屋や門扉が施錠されており、自由に外に出ることができないという大きな違いがあります。

まとめ

まとめ

「感化院」「少年院」の違いについて見てきました。

2つの言葉の違いを知ることで、混同せずに使い分けることができるようになりそうです。