同じ敵でも、「強敵」と「宿敵」は異なった意味を持つ敵です。
では、何がどのように異なった敵なのか。
この記事では、「強敵」と「宿敵」の違いを分かりやすく説明していきます。
「強敵」とは?
「強敵」は、その漢字のままの意味です。
強力で手ごわな敵、相手を指します。
絶対に倒せないということはないものの、倒すまでには非常に苦労するような相手を指し、「強敵」を倒すためには、かなりの苦労、努力が必要となります。
その戦いは、まさに白熱した戦いとも言え、自分とかけ離れた実力の相手と行うものではなく、実力が近い相手、少しだけ上の相手に対し「強敵」という言葉が用いられます。
いわば、「強敵」は、「手ごわい相手」や「難敵」、「油断できない相手」、「好敵手」などと同じです。
「強敵」の使い方
「強敵」は、「強敵です」や「強敵に当たる」、「一番の強敵」、「強敵チーム」などといった形で用います。
「宿敵」とは?
「宿敵」は、かねてからの敵、年来の敵を意味します。
以前から敵対している相手のことを指し、実力が非常に近い競争相手となります。
「宿敵」との関係は、競争相手とは言っても、その相手を憎む、うらむといった気持ちはなく、以前からお互いの実力を認め合う良いライバル関係にあるものとなります。
そのため、「宿敵」に対しては、敬意の気持ちが込められています。
いわば、「宿敵」は、「ライバル」や「天敵」などと同じです。
「宿敵」の使い方
「宿敵」は、「宿敵に勝つ」や「宿敵を破る」、「宿敵同士」、「宿敵関係」などといった形で用います。
「強敵」と「宿敵」の違い
「強敵」は、強力で手ごわな敵。
「宿敵」は、かねてからの敵、年来の敵。
といった意味を持ちます。
どちらも、お互いの実力は非常に近くライバル関係にあり、互いにその実力に対し敬意を持った良い関係です。
そのうえで、「強敵」の場合、長年の敵といった意味は含まれず、昔からのライバルを意味する場合は、「宿敵」が適した言葉となります。
その点に「強敵」と「宿敵」の違いがあります。
「強敵」の例文
・『このリーグで、一番の強敵に当たることになってしまいました』
・『私にとって、母は強敵とも言える存在です』
・『強敵との試合向け、念入りに作戦会議を行いました』
・『戦隊シリーズで最大の強敵が出現すると、子供たちは一気に興奮します』
「宿敵」の例文
・『長年の宿敵とようやく、決着をつけることができた』
・『戦い終わった最後、宿敵とは堅い握手を交わしました』
・『県内で、宿敵同士と言われるチームの戦いは、とても見応えがあります』
・『宿敵がいるということは、お互いの目標にもなり良いものです』
まとめ
「強敵」の「宿敵」もお互いの実力を認め合った非常に良いライバル関係にあります。
そのうえで、長年からのといった意味は「宿敵」にのみ含まれるものとなり、この点の違いを踏まえ使い分ける必要があります。