この記事では、「強奪」と「略奪」の違いを分かりやすく説明していきます。
「強奪」とは?
乱暴な行為やおどしつけることなどで、無理やりに奪い取ることです。
個人や少人数で行う場合をいいます。
宝石店に1人の男性がやってきました。
店員は客かなと思ったのですが、いきなり男が刃物を突き出しました。
その男は「金をよこせ」といいます。
そして、店員から無理やりに金銭を奪い、男は店を出ていきました。
刃物で刺されれば命を失う可能性があり危険です。
刃物を突き出す行為はおどしつけているといえます。
店員は本当は金銭を男に渡したくなかったのですが、脅されて無理やりやらされています。
男は金銭を「強奪」したといえます。
この言葉は法律に関することだけを意味しているのではありません。
猫と飼い主のことで説明をします。
飼い主がおいしそうなものを食べており、それを見た猫が自分も食べたいと思いました。
しかし、人間が食べるものをペットに与えてはいけないので、飼い主が食べものをくれません。
そこで、猫は力を使うことにしました。
飼い主の手をひっかいて、食べているものを奪ったのです。
これは乱暴な行為によって無理やり奪い取っているといえます。
「強奪」の使い方
乱暴な行為やおどしつけることなどで、無理やり奪い取ることを指して使用する言葉です。
無理やりに行われる行為に対して使用をし、関係者が納得した上で行われるものには使用しません。
「略奪」とは?
乱暴な行為によって無理やり奪い取ることです。
集団で行われる場合にいうことが多いです。
仕事帰りの男性が人気の少ない夜の通りを歩いているところに、少年たちがやってきました。
少年たちは男性に向かって「金を出せ」といいます。
しかし、男性は金銭を出しません。
そこで、少年たちは持っていた棒で男性をおどしつけました。
男性は身の危険を感じ、仕方なく金銭を少年たちに渡しました。
棒で脅すのは乱暴な行為です。
そして、男性は無理やり金銭を出して、少年たちは奪っています。
こういった無理やり奪うことを意味する言葉です。
「略奪」の使い方
乱暴な行為によって無理やり奪い取ることを指して使用をします。
集団で行われる場合に使うことが多いです。
関係者が納得した上で行われるものには使いません。
「強奪」と「略奪」の違い
2つの言葉の意味はほぼ同じで、乱暴な行為によって無理やり奪い取ることを意味しています。
「強奪」はそれを行う人数が少ないときに、「略奪」はそれを行う人数が多いときに使われることがあります。
「強奪」の例文
・『強奪犯が捕まった』
・『貴重な資料が強奪された』
・『強奪した車に乗って逃走する』
・『強奪事件を解決する』
「略奪」の例文
・『店から食料を略奪する』
・『治安がよくて略奪などはない』
・『略奪されたものが発見された』
・『略奪を阻止する』
まとめ
2つの言葉の意味はほぼ同じで、使われ方に違いがあります。