この記事では、「モットー」と「理念」の違いを分かりやすく説明していきます。
「モットー」とは?
日常の行為の目指す方向、そこに行きつくための目印とするもの、またそれを表した語句です。
ある料理研究家のことで説明をします。
毎日の献立を考えることがおっくうだ、料理を作るのが面倒だという人は少なくないことでしょう。
料理をすることに楽しみを感じられていない状態です。
ある料理研究家は、料理を作ることに関して「楽しめること」を目指していました。
食事は毎日するものです。
毎日することが楽しくないようでは、それを続けていくのはつらいことでしょう。
そうならないように、「楽しめること」を目指して、料理を考えて紹介しています。
この場合の「モットー」は「楽しめること」です。
「楽しめる」ということを目指す方向としています。
今度は日常の掃除のことで説明をします。
掃除をしなくちゃと思っていても、おっくうで後回しになってしまう人は少なくありません。
「あとでいいや」と考えてしまうのです。
ある人は、掃除について「今やる」という目標を持っていました。
気がついたらすぐにやる、後回しにしないということを目標にしたのです。
この場合の「モットー」は「掃除はすぐにやる」です。
こういった、目指す方向や目印とする事柄、それを表す語句を意味しています。
「モットー」の使い方
標語といった意味で使用をします。
これは、わかりやすく簡潔に示されます。
日常の事柄について使われる言葉です。
「理念」とは?
物事の大本になる考え、こうあるべきという基礎になる考えのことです。
ある塾のことで説明をします。
塾の多くは、とにかく成績を伸ばす、受験に合格させるということを重視しています。
そんな中、ある塾は「子どもを幸せにする」という考えを基礎として持っていました。
成績を伸ばしたり、受験に合格したりすることももちろん大切です。
しかし、成績が伸び、受験に合格したからといって、幸せになれるとは限りません。
それよりも「子どもを幸せにする」ということを大切にしており、その考えのもとに運営をしています。
この大本になる考えを「理念」といいます。
「理念」の使い方
物事の大本、それが成り立つ基礎となるものを指して使用します。
「モットー」と「理念」の違い
前者は目標や方針となる事柄を意味します。
後者は、物事の大本になるもの、それが成り立つための考えを意味します。
「モットー」の例文
・『簡単にできるをモットーにしている』
・『モットーを紙に書き出す』
・『モットーを目につく場所に掲げる』
・『自分のモットーについて語る』
「理念」の例文
・『理念を大切にする』
・『著者の理念を明らかにする』
・『その理念に共感します』
・『ある人の理念に基づいて運営をする』
まとめ
一方は目指す方向となる事柄、目印とする事柄を意味し、もう一方は大本になる考えを意味しています。