この記事では、「禁固刑」と「罰金刑」の違いを分かりやすく説明していきます。
2つの言葉には、どのような意味と違いがあるでしょうか。
「禁固刑」とは?
「禁固刑」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「禁固刑」は「きんこけい」と読みます。
「禁固刑」は、「受刑者を刑事施設に拘置する刑罰」になります。
犯罪を犯して、判決を言い渡され罪を償うことになった受刑者が、刑務所などに拘置されることになる刑罰を意味します。
一般的に、犯罪を犯し、実刑判決を受けると刑務所に入りますが、刑務所では「刑務作業(刑務作業)」を行うことになります。
刑務作業を行うことが義務付けられている場合は、「禁固刑」に対して、「懲役刑」となります。
強制指導を行う時間と合算した1日8時間の作業時間が科され、一か月あたりの平均支給額は約4260円とされています。
「禁固刑」はそもそも、政治犯罪などに課せられてきた刑罰という背景があり、労働が強制されていません。
ただし、「禁固刑」の受刑者も、希望すれば刑務作業を行うことができます。
「罰金刑」とは?
「罰金刑」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「罰金刑」は「ばっきんけい」と読みます。
「罰金刑」は、「国に罰金を納めなければならない刑事罰の一つ」となります。
罰金額は1万円からで、犯罪により金額の違いがあります。
犯罪を起こして有罪判決を受けた人の8割以上が、罰金刑を科せられています。
例えば、窃盗罪の場合は、「10万円以下の懲役、または50万円以下の罰金」と定められており、最大でも50万円の罰金と決まっています。
ちなみに、法定刑において、最も高い罰金刑となっているのが、不正競争防止法で、10億円以下の罰金となっています。
「罰金刑」は懲役刑と違い、お金を払えば罪を償うことができるため、それほど大きな問題にはならないと考えるかもしれません。
しかし「罰金刑」の場合でも、有罪判決を受ければ「前科がつく」ことになるため、次に犯罪を犯したときに、より厳しく罰せられてしまう可能性が高くなります。
「禁固刑」と「罰金刑」の違い
「禁固刑」と「罰金刑」の違いを、分かりやすく解説します。
「禁固刑」は、「受刑者を刑事施設に拘置する刑罰」になります。
一方で、「罰金刑」は、「国に罰金を納めなければならない刑事罰の一つ」となります。
このように、「禁固刑」も「罰金刑」も犯罪を犯した人が、科せられる刑罰という共通点があります。
ただし、「禁固刑」は刑務所に入れられるのに対して、「罰金刑」の場合は、刑務所に入れられる代わりに、罰金を支払うという大きな違いがあります。
何か罪を犯して有罪となった時、刑務所に入れられるのが「禁固刑」、罰金を払うのが「罰金刑」だという違いを知っておきましょう。
まとめ
「禁固刑」と「罰金刑」の違いについて見てきました。
2つの言葉の違いを知ることで、混同せずに使い分けることができるようになりそうです。