「刑務官」と「看守」の違いとは?分かりやすく解釈

「刑務官」と「看守」の違いビジネス・就職・転職

この記事では、「刑務官」【けいむかん】と「看守」【かんしゅ】の違いを分かりやすく説明していきます。

「刑務官」とは?

「刑務官」とは?

「刑務官」【けいむかん】とは、刑務所に収監されている囚人が脱走しないように見張ったり、規約を守らせるのが仕事です。

罪を犯した者が収監されている刑務所内で働くこの「刑務官」は法令や規則を学び、忠実な勤務によって刑務所内での争いや問題が起こるのを防ぎます。

さらに囚人の日常生活の指導や、安全かつ健やかに過ごせるよう見守り、夜間勤務にも従事して居室棟の点検して問題はないか調べ、昼間勤務は囚人を食堂や工場へ連行します。

喧嘩の仲裁に入ったり、悩みがあれば耳を傾けて相談にのるなど問題解決への架け橋となることも重要な任務になります。

先輩職員と共に行動して仕事を覚えていき、厳しさと優しさを持って接することも必要です。

たとえ罪を犯した者であってもひとりの人間であることを忘れずに、いつしか塀の外へ出たときのことを考えて、社会人として模範になるような行動を見せて、少しでも早く更正の心を持ち、生まれ変われるよう手本を見せることが求められます。

「看守」とは?

「看守」とは?

「看守」【かんしゅ】とは、法務省所管が定める刑務所の中で安全確認や警備にあたったり、囚人の監督を担う者を指します。

囚人が脱走しないよう監視したり、事務を任されるなどの仕事内容をこなしますが、「刑務官」よりもその仕事内容は比較的簡単なものとなります。

「看守」になった後は階級にのっとって「主任看守」になり、「看守部長」から「副看守長」「矯正副長」「矯正長」「矯正監」と出世していきます。

「看守部長以上になるためには研修を受けることが必須で、受かればその後は真面目に仕事することで出世していく仕事です。

「刑務官」の指示に従って、与えられた仕事するだけではなく、囚人が自殺しないよう日々監視して安全を守るなど、体を張る仕事を任されます。

「刑務官」と「看守」の違い

「刑務官」と「看守」の違い

「刑務官」「看守」の違いを、分かりやすく解説します。

刑務所で働くところは同じですが、「看守」「刑務官」の中で地位が1番下になります。

能力が認められれば主任看守になり、次に看守部長となり、「刑務官」になるにはかなりの努力と能力が必要になります。

囚人の居室棟や工場を担当する処遇部門、受刑者への指導や出所後の就労を専門とする教育に従事する者、刑務所の運営を任される事務など、その人の能力や資質などを考慮したうえで配属される部門が変わってきます。

「刑務官」の例文

「刑務官」の例文

・『問題を起こすような囚人は個別に呼び出して、面接して心を入れ替えるよう指導するのも刑務官の仕事』
・『学歴は関係ないが、刑務官採用試験に合格しないと刑務官にはなれない』
中等科以上の学歴があれば刑務官採用試験を受ける資格を得られますが、高校レベルの知識が求められるので基礎能力試験が必要となります。

そして、晴れて刑務官になれば同じ部屋にいる被収容者と喧嘩したり規則を守らない、規約を破るような問題行動が見られる者は個別に呼び出して指導するのも役目です。

中には暴れたり、向かってくる者もいるため、柔道か剣道で心身ともに鍛える練習したり、護身術を学ぶのも大事です。

「看守」の例文

「看守」の例文

・『看守部長になれば上官の指揮の元、部下への指揮監督にあたるようになる』
・『看守になるには高等科を卒業しており、10年以上の勤続年数が必要だ』
上官が指揮したことを聞き入れ、忠実に「看守」へ指導するのが官守部長の役目であり、部下へ指揮監督ができるようになります。

看守部長になるには国家公務員のⅡに合格しており、勤務年数が20年以上であることが必須です。

まとめ

まとめ

国家公務員であり、女性でもなれる職業である「刑務官」「看守」は、主に刑務所内で罪を犯した者の安全と健康管理、そして心に向き合うのも大事な仕事です。

社会に出られるよう心身ともに更正させ、立派に人生を終えるように後押しできる人を求めている職業です。