「損なう」と「損ねる」の違いとは?意味を詳しく解釈

「損なう」と「損ねる」の違い言葉・カタカナ語・言語

「損なう」「損ねる」は類似した意味を持っている混同しやすい言葉ですが、「損なう」「損ねる」の意味の違いを正しく理解できているでしょうか?

この記事では、「損なう」「損ねる」の例文・解釈も紹介しながら、それぞれの意味の違いを分かりやすく説明していきます。

「損なう」の意味や使い方

「損なう」の意味や使い方

「損なう」という表現は、「物を壊して(傷つけて)駄目にする」「他者の気分・体調(健康)を悪化させる」「人命を失う・殺傷(死亡)する」などを意味しています。

「損なう」の使い方は、「壁を損なう」のように「物を壊して傷つける」の意味で使う使い方になります。

「暴言で妻の健康を損ないました」のように、「他者の心身の健康や気持ちを傷つける」の意味合いで使うこともできます。

「兵士を損なう」など、「殺傷する・人命を失う」の意味でも使用できます。

「損ねる」の意味や使い方

「損ねる」の意味や使い方

「損ねる」という表現は、「人の気分・感情を傷つけること」「自分の健康状態・体調を悪くすること」「物が壊れたり傷ついたりすること」を意味しています。

「損ねる」の使い方は、「インフルエンザの後遺症で健康を損ねました」「機嫌を損ねる」のように、「自分の健康を悪くした時」「他者の気持ちを傷つけた時」に使うという使い方になります。

「新品の車が損ねる」の文章のように、「物が壊れる・傷つく」の自動詞的な意味でも使用できます。

「損なう」と「損ねる」の違い

「損なう」と「損ねる」の違い

「損なう」「損ねる」の意味の違いを、分かりやすく解説していきます。

「損なう」「損ねる」「気分を損なう・気分を損ねる」と表現できるように、「気分(気持ち)・健康状態(体調)が悪くなる」という類似の意味を持っています。

しかし、「損なう」「彼女の気分を損なう」のように「他人の気分・体調を悪化させる他動詞の意味合い」が強くなっています。

「損ねる」「風邪で体調が損ねました」のように、「自分の気分・体調が悪化する自動詞の意味合い」が強い違いを指摘できるのです。

ニュアンスの程度なので、「彼女の気分を損ねる」の言い方も間違いではありませんが、「自分の体調を損う」よりも「自分の体調を損ねる」のほうが自然な響きは強まります。

また「損なう」「備品を損なう」のように「物を壊して傷つける他動詞の意味合い」がありますが、「損ねる」の場合には「備品が損ねた」のように「物が壊れて傷ついたの自動詞の意味合い」でも使えます。

「損なう」を使った例文と意味を解釈

「損なう」を使った例文と意味を解釈

「損なう」を使った例文を紹介して、その意味を解釈していきます。

「タバコの煙は他人の健康を損なう恐れがあるので、近年は不特定多数が集まるスペースでは喫煙はできなくなっています」

この「損なう」を使った例文は、「損なう」の表現を、「タバコの煙は他人の健康を悪化させる恐れがあるので」という意味で使っています。

「損ねる」を使った例文と意味を解釈

「損ねる」を使った例文と意味を解釈

「損ねる」を使った例文を紹介して、その意味を解釈していきます。

「デートをしている時に不用意な発言をして、彼女の機嫌を損ねてしまいました」

この「損ねる」を使った例文は、「損ねる」の表現を、「彼女の(感情を害して)機嫌を悪くしてしまいました」という意味を持つ文脈で使っています。

まとめ

まとめ

「損なう」「損ねる」の意味の違いを分かりやすく説明しましたが、いかがだったでしょうか?

「損なう」という言葉は、「物を壊して駄目にする」「相手の気分や体調を悪化させる」「人命を失わせる」などを意味しています。

それに対して、「損ねる」という言葉は「人の気分・気持ちを傷つけること」「自分の健康状態・体調を悪化させる」「物が壊れる」などの意味を持っています。

「損なう」「損ねる」の意味の違いを調べたい時には、この記事の説明内容を読んでみてください。