みなさんは「除斥」と「忌避」という言葉がどのような意味を持っているかご存知でしょうか?
そこでこの記事では、「除斥」と「忌避」の違いを分かりやすく説明していきます。
「除斥」とは?
「除斥」は「じょせき」という読み方をします。
この「除斥」は「良くないものや要らないものなどを取り除く」という意味がある言葉です。
特に裁判官における用語して使われているですが、「裁判の公正性を保つためにある訴訟事件について事件そのもの、あるいは当事者と特別な関係を持つ裁判官・裁判所職員を遠ざけて、事件を担当できないようにすること」を言っています。
「忌避」とは?
「忌避」は「きひ」という読み方になります。
この「忌避」は「嫌って避けること」という意味を持っています。
尚、裁判官についても専門的な解釈を持っており、「訴訟事件に関して裁判官・裁判所書記官に不公正なことをされる懸念が想定される場合に、当事者の申し立てによって担当する裁判官・裁判所書記官を事件の職務執行から排除すること」を指しているのです。
また「そのための申し立てをすること」も言っています。
「除斥」と「忌避」の違い
では、「除斥」と「忌避」の違いを見ていきましょう。
どのような相違点があるのでしょうか?「除斥」とは「一定の原因に基づいて法律上に職務の執行から除外されること」を意味しており、一方の「忌避」は「公正を妨げるべき事情が考えられた場合に当事者から職務執行の排除の申立てがあったなら職務執行から外すこと」を指しています。
このことから「除斥」「忌避」の相違点を簡単に言うなら、「除斥」は「取り除いたり除外すること」意味し。
「忌避」は@嫌って遠ざけたり避けたりすること」を言っているのです。
「除斥」の例文
では、ここで「除斥」の例文を見ていきましょう。
具体的には以下のようなものが挙げられます。
・『次の裁判では彼が除斥されることになっているみたいなんだ。でも、関係者なんだから仕方ないかもな』
・『一体どうして私が除斥されなければならないのですか?公正性を期していたつもりです』
上記の例文を見ると、裁判の公正性を保つために使われていることが分かります。
「忌避」の例文
続いて「忌避」の例文を見ていきましょう。
主に以下のような文が考えられます。
・『今回担当する裁判官はかなり評判が良くないから、どうしても忌避したいようなんだ。でも、これで裁判の流れが変わってくるかもな』
・『裁判では忌避の申立てが受け入れられて本当に良かったよ。かなりホッとしているんだ』
まとめ
ここまで「除斥」と「忌避」の意味や違いを説明してきました。
この2つの言葉は日常生活の中で使われることはほとんどないかもしれません。
それだけに実際に使われてる場面に出くわすと意味が理解できずに困ってしまうかもしれません。
今回の記事を見て、どのような解釈ができるのか正しく理解しておくようにしましょう。