この記事では、「不平等」と「格差」の違いを分かりやすく説明していきます。
同じような場面で使われる2つの言葉には、どのような意味と違いがあるでしょうか。
「不平等」とは?
「不平等」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「不平等」は「ふびょうどう」と読みます。
「不平等」は「平等でないこと」という意味があります。
「平等」には、「差別がなく、すべてが等しいこと」という意味があります。
さらに「差別」には、「取扱いに差をつけること」、また「他よりも不当に低く取り扱うこと」という意味があります。
このことから、「不平等」には、他よりも不当に取り扱われている人がいること、差別があること、すべての人が等しく取り扱われていないという意味があります。
「不平等条約」は、2つの国にとって平等であるべき条約が、片方にだけ有利で、片方は不当な扱いを受けていることを意味します。
「不平等なルール」は、平等であるべきルールが、片方にばかり有利になっている状態を意味します。
「格差」とは?
「格差」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「格差」は「かくさ」と読みます。
「格差」は「資格や等級、価格などの違い。
差」という意味があります。
例えば、同じように会社員として働いているのに、勤務する企業によって、給料に差があることがあります。
このような時、「A社とB社では、給料に格差がある」と表現することができます。
また「格差社会(かくさしゃかい)」という言葉が、目立っています。
「格差社会」には、「社会の構成員が、所得や資産面で、富裕層と貧困層に両極化されている社会」という意味があります。
日本に住む人たちが、お金持ちと、貧乏な人に両極端に別れている様子を指します。
また、お金持ちの子供と、貧乏な人の子供が受けられる教育に差があるため、格差が世代を超えて引き継がれていることが、問題になっています。
「不平等」と「格差」の違い
「不平等」と「格差」の違いを、分かりやすく解説します。
「不平等」には「平等であるべきなのに、平等でないこと」と言う意味があります。
一方の「格差」は「資格や等級、価格などの違い。
差」という意味があります。
このように、「不平等」は、「平等でないこと」を意味し、「格差」は、「違い。
差」を指す言葉になります。
ここ数年、「格差」は「格差社会」を前提に話されることが多く、平等であるはずの社会が不平等になっているというニュアンスが込められています。
そのため、本来はまるで意味が違う「不平等」と「格差」の距離を縮めています。
ここでは、「不平等」の本来の意味と、「格差」の本来の意味を知っておくといいでしょう。
まとめ
「不平等」と「格差」の違いについて見てきました。
「不平等」には「平等でないこと」、「格差」は「差があること」を意味します。
2つの言葉の意味の違いを知り、使いわけられるようにしておきましょう。