この記事では、「生憎」と「残念」の違いを分かりやすく説明していきます。
「生憎」とは?
「生憎」は「あいにく」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「期待や目的に見合わない様子」という意味で、理想としている状態とは違っていることです。
2つ目は「ものごとの都合が悪い様子」という意味で、物事の具合や状態がよくない様子です。
3つ目は「タイミングが悪い」という意味で、丁度良くない時にぶつかることです。
上記に共通するの「非常に間が悪い」という意味です。
「生憎」の語源は「あやにく」が変化した言葉で、「あや」は感動詞「ああ」を表し、「にく」は形容詞「憎し」が変化した言葉で、「ああ憎い」になります。
これが「憎たらしいほど間が悪い状態」として使われる様になりました。
「生憎」の使い方
「生憎」は「期待や目的に見合わない様子」「ものごとの都合が悪い様子」「タイミングが悪い」という意味で使われます。
名詞・形容動詞として「生憎だ・である」と使われたり、副詞として「生憎切らしている」などと使われます。
基本的に、期待や目的に見合わない様子や、非常に間が悪い様子に使われる言葉です。
「残念」とは?
「残念」は「ざんねん」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「諦めきれないこと」という意味で、未練が残っていつまでも引きずる様子のことです。
2つ目は「ものたりなく感じること」という意味で、ものごとが不十分のまま終わってしまった様に思えることです。
3つ目は「目的を達成できずに悔しく思うこと」という意味で、良い結果で終われずに煮え切らない気持ちが残ることです。
4つ目は「優れた性質や才能を持っているのに発揮できなかったり、それを打ち消すほどの短所を持っている様子」という意味で、それさえなければ素晴らしかったのにと思われる様子のことです。
5つ目は転じて「良くないことの俗語表現」という意味で、NGなものを表す俗語です。
上記に共通するのは「気持ちが残る」という意味です。
「残念」の使い方
「残念」は「諦めきれないこと」「ものたりなく感じること」「目的を達成できずに悔しく思うこと」「優れた性質や才能を持っているのに発揮できなかったり、それを打ち消すほどの短所を持っている様子」「良くないことの俗語表現」という意味で使われます。
名詞・形容動詞として「残念だ・である」と使われたり、形容詞として「残念なアイデア」などと使われたりします。
基本的に、目的を達成できずに未練が残ることや、長所より短所が目立つ様子に使われる言葉です。
「生憎」と「残念」の違い
「生憎」は「期待や目的に見合わない様子」「非常に間が悪い様子」という意味です。
「残念」は「目的を達成できずに未練が残ること」「長所より短所が目立つ様子」という意味です。
「生憎」の例文
・『生憎の雨でピクニックが中止になる』
・『その商品は生憎売り切れました』
・『生憎ですが部長は今週出張しております』
・『彼に会いに行ったが生憎留守だった』
「残念」の例文
・『君がその様に思っているのなら非常に残念だ』
・『今回は勝てると思っていただけに残念だ』
・『もっと勉強しておけば良かったと残念で仕方ない』
・『これは残念な作品だ』
まとめ
今回は「生憎」と「残念」について紹介しました。
「生憎」は「間が悪い」、「残念」は「未練が残る」と覚えておきましょう。