この記事では、「退室」と「退出」の違いを分かりやすく説明していきます。
「退室」とは?
部屋の内側から外側に行くことです。
ワンルームでなければ、家はいくつかに壁によって区切られています。
この区切られたひとつひとつが部屋で、そこから出ることを意味する言葉です。
出るとは、内から外に移動をすることです。
4つの面が壁になっており、そのうち1つの面にドアがあったとします。
このドアを開けると廊下があります。
4つの面に壁があるところから、ドアを開けて廊下に移動することは「退出」といえます。
部屋には、人が1人やっと横になれるくらいの大きさのものや、何十人も入れるくらいの大きさのものもあります。
この言葉には、どれくらいの広さの部屋なのかという意味は含まれていません。
しかし、東京ドームや幕張メッセなどは空間が仕切られていますが、これは部屋とはいわないので、こういったところから出ることは、この言葉が意味するものではありません。
「退室」の使い方
家の中にある仕切られた空間から出ることを指して使用する言葉です。
家には、トイレやお風呂などの部屋もありますが、こういったところから出ることには、一般的には使用しません。
「退出」とは?
今いる場所から出ることです。
特に公の場や目上の人の前から出ていくことをいいます。
演説が広場などで行われることがあります。
これは公の場です。
演説が終わればその場からいなくなりますが、このことを意味する言葉ではありません。
出るとは、内から外に移動することです。
広場の場合は仕切られた空間ではなく、聴衆の前からいなくなることは内から外に移動しているとはいえないので、「退出」とはいわないのです。
一般的には、仕切られた空間の内側から外側に移動をすることをいいます。
芸能人などが記者会見をするとき、広い会場が用意されることがあります。
一般家庭の部屋よりも広いです。
記者会見は公の場です。
記者会見を行っている場所から出ていくことは、この言葉が意味するものになります。
「退出」の使い方
公の場や目上の人がいる、今いる場所から出ることを指して使用します。
トイレやお風呂などから出ることには使用しません。
「退室」と「退出」の違い
内側から外側に移動するという意味が似ていますが、使い方に違いがあります。
「退室」は建物の部屋から出ることです。
住宅やビルなどの部屋の内側から外側に移動することを意味します。
「退出」は公の場や目上の人の前などからいなくなることです。
一般家庭の家の部屋から出ることには、あまり使用しません。
「退室」の例文
・『静かに退室をする』
・『10分間退室をする』
・『断ってから退室をする』
「退出」の例文
・『時間になったら退出をしてもよいです』
・『退出をいいわたされた』
・『早々と退出をした』
まとめ
内側から外側に移動するという意味が似ている2つの言葉ですが、使い方が異なります。