この記事では、「別離」と「離別」の違いを分かりやすく説明していきます。
「別離」とは?
別離とは、べつりという読み方をすべき言葉です。
文字で記されたこの言葉を目にすれば一目瞭然な事ですが、一緒にいたものがはなればなれなってしまうといった意味の別の文字に、はなれる事といった意味がある離の文字を加える事で完成した言葉となっています。
以上の事から別離は、別れる事を表すのです。
「別離」の使い方
別離は、文字通りに別れてしまって離れ離れになる、という意味を表現する際に使われる言葉となっています。
しかも相手と死に別れたり、望まない形で離縁する事になるといった風に、感傷的な別れに対して多く利用される言葉です。
別離の涙や別離の言葉といった様に、別れの辛さや悲しみを含みつつ、使用されるケースを見掛ける事が少なくありません。
「離別」とは?
離別とは、りべつという読み方をする言葉となっています。
漢字で書かれたこの言葉を見れば理解出来る事でしょうが、関係が絶えるといった意味を持っている離の漢字に、一緒ではないやわかれるといった意味を有している別の漢字を付け足す事で成立した言葉です。
だからこそ離別は、人との別れや夫婦関係を解消して別れる事といった意味を示します。
「離別」の使い方
離別は、人との別れや離婚といった意味を示す際に用いられる言葉です。
とはいえ辛く悲しい別れというよりも、お互いがある程度納得した上で別れの道を選ぶ、というニュアンスを含む事が多い言葉となっています。
特に離婚という意味を表す際には泥沼ではなく、お互い前向きな気持ちでドライに別れを決める、といった表現になる事が多いです。
使い方としては、離別する、とか離別した、という形式で動詞を伴って用いられていたりします。
「別離」と「離別」の違い
別離と離別の文字表記を見比べれば、使用されている漢字の順番が違う事に直ぐに気付く事が可能です。
もっとも順番は違うものの、どちらも同じ漢字が使用されているだけに、表す意味合いもかなり似ていたりします。
ただし別離の方は、辛さや悲しみを含む様な感傷的な別れを意味する言葉として、使われているのです。
一方の離別は、人との別れや離婚を示す言葉として使用されています。
ですがこちらの方は、別れて別々の道に進むという部分に焦点を当てており、お互い納得の上でのドライな別れというニュアンスを含んでいたりするのです。
「別離」の例文
・『予期せぬ形での突然の別れに、彼女は別離の涙を流しました』
「離別」の例文
・『妻と離別して、そろそろ1年になります』
まとめ
2つの言葉は、同じ2つの漢字が使われているものの、見れば分かる様に、使われている順番に違いがあります。
とはいえどちらも、別れに関連した意味を持つ等、使い分けを意識すると迷う要素はある組み合わせの言葉同士です。
ちなみに別離は、別れの瞬間に焦点が当たっており、悲しみを内包した意味合いを持つ言葉として使用される事が多くなっています。
対する離別は、別々の道に進む、という点を重視しており、互いに合意した上でのドライな別れや、離婚という意味合いで用いられる事が少なくありません。