「断念」と「中止」の違いとは?分かりやすく解釈

「断念」と「中止」の違い言葉・カタカナ語・言語

この記事では、「断念」「中止」の違いを分かりやすく説明していきます。

「断念」とは?

「断念」とは?

自分の希望などを叶わない、無理だなどと思って、はっきりとした態度でやめることです。

この言葉は自分の希望などについてのことで、勉強をしていたけれど、疲れたからやめるといった意味ではありません。

海外旅行に行きたいと考えていたとします。

海外に出かけたら楽しいことがたくさん待っているだろうと、ワクワクした気持ちでいました。

しかし、現地で大きなトラブルがあったため、その場所には旅行をしてはいけないとされてしまいました。

これは、国が決めたことなので従わなければなりません。

海外旅行をしたいという希望があったものの、行くことをきっぱりとやめなければならなくなったのです。

これを「旅行を断念する」といいます。

今度は収納棚のことで説明をします。

自宅には、収納棚を置けそうなわずかなスペースがあります。

収納場所を増やしたいし、スペースを有効活用したいので、ここに棚を置くことにしました。

しかし、購入をして実際置こうとしたら、わずかに棚の方が大きくてスペースに入りませんでした。

棚を削ることはできないし、壁の位置を変えてスペースを広げることもできません。

この場所に棚を設置することは「断念」しなければなりません。

どうしたって、この棚をその場所に置くことは叶わないのです。

「断念」の使い方

自分の希望などを、叶わない、無理だなどと思って、はっきりとした態度でやめることを指して使用をします。

やめようか迷っている態度には使用しません。

「中止」とは?

「中止」とは?

まだ完全に終わっていないところでそれをしないことにすること、また計画を実際には行動に移さないことにすることです。

野球の試合は雨が降るとそこで終わりになってしまうことがあります。

通常は9回まであるのですが、雨が降って試合ができそうもなければ、9回までやらずに終わります。

このことは「雨で試合が中止になる」といいます。

「中止」の使い方

途中でやめる、計画していたことをやめるという意味で使用をします。

「断念」と「中止」の違い

「断念」と「中止」の違い

やめるという意味合いがある点が似ていますが、同じことではありません。

「断念」は希望していたことなどをやめることです。

やめる理由は、叶わない、無理だなどと思ったためです。

「中止」は完全に終わっていないところでやめることを意味します。

「断念」の例文

「断念」の例文

・『出演を断念する』
・『購入を断念する』
・『断念したくはない』
・『ケースに入らなくて断念する』

「中止」の例文

「中止」の例文

・『イベントを中止します』
・『遠足は中止になった』
・『昨日、中止の知らせがあった』
・『ツアーを中止します』

まとめ

まとめ

やめるという意味合いがある点が似ていますが、一方は叶わない、無理だなどと思って、きっぱりとあきらめること、もう一方は完全には終わっていないところでやめることで、意味合いが異なります。