「セレブ」と「ブルジョワ」の違いとは?分かりやすく解釈

「セレブ」と「ブルジョワ」の違い言葉・カタカナ語・言語

この記事では、「セレブ」「ブルジョワ」の違いや使い方、例文を分かりやすく説明していきます。

「セレブ」とは?

「セレブ」とは?

「セレブ」とは、“celebrity”(セレブリティ)の略であり、有名人や著名人を指す言葉です。

マス・メディアなどでは飛びぬけて才能があったり、権力者を「セレブ」と言いますが、現代では飛びぬけて大金を持つ富裕層を主に表す言葉となっています。

元々はヨーロッパ諸国から集まり、マルタ島に住んだ貴族出身の子弟である者たちを「セレブ」と呼んでいました。

現代では日本よりも海外の億万長者の女優や俳優、モデル、歌手などをこのような呼び方するようになり、恋愛や離婚、ゴシップなど様々なことがニュースになり、世界中の人々に刺激を与えて、その美貌とセンスの良さが手本となっています。

元々は政治家や文化人などに対して使われていた言葉ですが、テレビやインターネットが普及したことからよく取り上げられるスポーツ選手や映画スターを「セレブ」として認知する人が増えたのです。

「ブルジョワ」とは?

「ブルジョワ」とは?

「ブルジョワ」とは、フランス語の“Bourgeoisie”(ブルジョワジー)と言い、中産階級を指す言葉です。

特に、17世紀から19世紀に革命の中心となる階級で、職場の環境や賃上げや改善を掲げる市民革命の主体となりました。

産業資本家という立場である彼らは、農民でもなく、貴族でもない立場にいる人々であり、中間層とも言われる人たちです。

近世になると富を蓄積して、有名人となる者も現れては首都に豪邸を構えるようになり、都市は飛躍的に発展していきます。

このように、都市の富裕層を「ブルジョワ」と呼び、市民革命の先導者として地位を築き上げ、それまで政治や経済に大きな影響を与えていた聖職者や貴族よりも上の立場となっていきます。

産業革命以降は資本家になり、革命の中心になって経済や政治的な参加権を得ていきますが、20世紀になるとかつて貴族であったブルジョワは社会主義革命から敵視されたことで排除される形で消えていきます。

「セレブ」と「ブルジョワ」の違い

「セレブ」と「ブルジョワ」の違い

「セレブ」「ブルジョワ」の違いを、分かりやすく解説します。

巨岩の富を築き上げた人や、大きな功績を残した著名人、文化人を「セレブ」と呼び、「ブルジョワ」は17世紀から登場した中産階級の人々を呼ぶ言葉という違いがあります。

「セレブ」は主に歌手や俳優、モデルなどを呼びますが、「ブルジョワ」は産業資本家として農民と貴族の間の立場である階級の人々をこのように呼んでいました。

「セレブ」の例文

「セレブ」の例文

・『海外セレブは豪邸に住み、派手な衣裳着て毎日高級料理を食べるのがステイタスだ』
・『悪名高い人もセレブと呼び、その名を世界にとどろかせていたのがカモッラである』
金持ちの海外セレブの生活は一般市民には理解しがたいほど豪華ですが、食べ物から身に付けるもの、住む場所まで桁外れの生活を送っています。

そんな「セレブ」もいい意味ばかりではなく、悪いことしている悪名高い者に対しても使われており、イタリアでは四大犯罪組織のカモッラやンドランゲタなどが挙げられ、その派手な生活は話題となりました。

「ブルジョワ」の例文

「ブルジョワ」の例文

・『社会主義革命に入ると、ブルジョワ打倒した太子党が富裕と贅沢さを楽しむ生活に多くの批判を集めた』
・『21世紀の資本主義体制においても、世界に登場したブルジョワと呼ぶ新富裕層が桁外れの贅沢な生活に批判が集まった』
社会主義革命では、金銭をちらつかせて自分の地位を主張するようなブルジョワと呼ばれる貴族を打倒した太子党の目に余る贅沢な暮らしが批判を集めました。

21世紀になると資本主義体制となり、一般市民よりもはるかに桁外れの金持ちが登場したことでその暮らしぶりが批判を集めます。

まとめ

まとめ

人々の記憶に残るような偉業や仕事で金持ちになった人たちを「セレブ」と言い、「ブルジョワ」は多くの資産を持つ者として権力を持ち、社会的にも地位を獲得し、革命によって聖職者や貴族を転覆させる農民と貴族の中間にいる階級の人を指す言葉と覚えておくといいでしょう。