言葉には、同じ意味やそれに近い意味を持つ言葉がたくさんあります。
同義語や類義語と称していますが、時代劇などで、時々、出てくる言葉の「見参」や「参上」もこの類いになるかもしれません。
では、これら2つの言葉には、どんな違いがあるでしょうか?
「見参」の意味や使い方
「見参」とは、「参上して目上の人に対面すること」、「目上の人が目下の者に会ってやること」という意味があります。
今では、対面、面会の謙譲語として使われることがあります。
「参上」の意味や使い方
「参上」は「目上の人の所に、こちらから出かけること」、「伺うこと」を指しています。
身近な使い方としては、「何かございましたら何なりとお申し付け下さい。
すぐに参上いたします」というような表現があります。
「見参」と「参上」の違い
「参上」と「見参」は、言葉の解釈がとても非常に似ているのですが、各々、微妙に異った意味で捉えることができます。
「目上の相手の所に行くのが「参上」で、対面することが「見参」となってきます。
「参上」、「見参」両方とも謙譲語になり、自分自身をへりくだって相手を敬う敬語になりますが、自分よりも立場が上の人の家など伺うことが「参上」となり、行って本人と会うことは「見参」と理解することができます。
「見参」が「参上」の意味を包含していると言ってもいいでしょう。
また、「見参」は、日常生活の会話で使うことが少なく堅いトーンのある言葉です。
「見参」を使った例文と意味を解釈
「見参」を使った例文を見ると、「日を改めてそちらに参上する所存ですので、お願いいたします」というような使い方になります。
かなり畏まった言い方に聞こえますが、「また、別の日を伺おうと思っているので、宜しくお願いいたします」という意味になります。
言っている内容は必ずしもややこしいことを言っているのではないために、「見参」は意外に現代のコミュニケーションの中ででも、使いこなすことができれば、面白い会話が成り立つかもしれません。
「参上」を使った例文と意味を解釈
「明日の打ち合わせでは、詳細資料と図面を持参の上、参上いたします」 このようたセリフは、ビジネスの商談シーンの1つとして見ることができます。
「明日の商談では、詳しい資料と図面を持って行きます」という理解になります。
まとめ
「見参」と「参上」のそれぞれの意味や使い方を見てきました。
これらの言葉のうち、「参上」は比較的よく使われているものの、主にビジネスシーンでの活用です。
それに対して「見参」は現代の会話の中ではあまり使われることがありません。
下手をすると「見参」の意味さえ分からない人もいるかもしれません。
それだけ珍しい言葉になっているのかもしれませんが、これらの言葉の意味と使い方を正しく理解して、色々なケースで使ってみるようにしたら、面白くなって来るかと思います。