「当て馬」と「噛ませ犬」の違いとは?分かりやすく解釈

「当て馬」と「噛ませ犬」の違い言葉・カタカナ語・言語

動物を用いた言葉といった点が共通点の「当て馬」「噛ませ犬」には、どのような意味の違いがあるのか。

この記事では、「当て馬」「噛ませ犬」の違いを分かりやすく説明していきます。

「当て馬」とは?

「当て馬」とは?

「当て馬」といわれる馬は、牝馬に発情を促す仕事を行う馬や発情の有無を調べる役割を担う牡馬を意味します。

どちらにしても、牝馬の発情具合を調べるためだけの役割となる牡馬を「当て馬」と言います。

そこから、一般的に、人間関係においては、相手の反応や様子を探るために仮の姿を表面上に出してみることや、その人のことを指す言葉として用いられています。

決して、本命の人を用いることはなく、仮の相手で相手の様子や反応をうかがう行為が「当て馬」です。

「当て馬」の使い方

仮の相手で相手の反応や出方を見るということから、「当て馬候補」「当て馬選手」「当て馬キャラ」「当て馬扱い」などといった言葉があります。

「噛ませ犬」とは?

「噛ませ犬」とは?

「噛ませ犬」といわれる犬は、闘犬に自分は一番強いと自信をつけさせるためにあえて弱い相手と戦わせ、自信や勝ち癖をつけるために闘犬と戦う犬を指します。

そのため、「噛ませ犬」は、基本的に闘犬より弱い犬となります。

そこから、一般的に格闘技などで、引き立て役として対戦させる相手や格闘技だけではなく、その人に自信を持たせるために用意された弱い人のことを意味する言葉となります。

「噛ませ犬」の使い方

相手に自信を持たせるための人という意味から、「噛ませ犬キャラ」「噛ませ犬発言」などといった言葉があります。

「当て馬」と「噛ませ犬」の違い

「当て馬」と「噛ませ犬」の違い

同じ動物を用いる言葉ですが、この2つの言葉には明確な違いがあります。

「当て馬」は、相手の反応や様子を探るために仮の姿を表面上に出してみること。

「噛ませ犬」は、その人に自信を持たせるために用意された弱い人のこと。

を意味し、それぞれが担う役割に違いがあります。

「当て馬」の例文

「当て馬」の例文

・『やっと、選挙に出馬できるチャンスをつかむことができたと思ったら、当て馬候補だった』
・『せっかく、主人公の相手役ができると思ったら、実際には当て馬キャラの役で少しがっかりしました』
・『大好きだった彼に、実は本命の子の気持ちを探るための当て馬として利用されていたことに気付きショックを受けています』
・『高校時代、常に僕は当て馬キャラとして扱われていました』

「噛ませ犬」の例文

「噛ませ犬」の例文

・『噛ませ犬でもいい。この大舞台に立つことができるのなら』
・『コンパで、噛ませ犬役ばかりさせられる僕ですが、時には、そんな僕のことを気に入ってくれる女性もいます』
・『無理をしてまで、これ以上、噛ませ犬キャラを演じる必要なんてありません』
・『僕は、決して負けるためだけに戦う、噛ませ犬ではない』

まとめ

まとめ

以上のような意味の違いを踏まえ、相手の反応や様子を伺う際には、「当て馬」

相手に自信を持たせるために用意された弱い人を「噛ませ犬」といった形で使い分ける言葉となります。