この記事では、「復興」と「再興」の違いを分かりやすく説明していきます。
「復興」とは?
復興とは、ふっこうという読み方をする言葉です。
漢字で表現されたこの言葉を目にすれば分かる事ですが、元の状態に戻るとか戻すといった意味の復の漢字に、勢いが盛んになるといった意味がある興の漢字を加える事で生じた言葉となっています。
だからこそ復興は、一旦衰えてしまったものが再度元の盛んな状態に戻る事を表すのです。
「復興」の使い方
復興は、衰えてしまったものを元の様に盛んな状態にする事を意味する言葉として使われているのです。
特に地震や台風といった災害や、戦争等で痛手を負って衰退していた地域を、元の状態に戻そうとする際にこの復興という言葉が使用される事が多いです。
他には衰退してしまった伝統工芸を以前の状態に戻したい時に、この復興という言葉が使われたりします。
「再興」とは?
再興とは、さいこうという読み方をすべき言葉です。
文字で書かれたこの言葉を見れば理解可能ですが、ふたたびという意味を持つ再の文字に、おこるとかおこすといった意味を有する興の字を付け足す事で成立した言葉となっています。
そのため再興は、一旦衰えてしまったものが勢いを取り戻す事や、再び盛んにする事を示すのです。
「再興」の使い方
再興は、1度衰えてしまったものを再び盛んにする、という意味で用いられる言葉となっています。
再の文字が使用されている事から、再びかつての様な盛んな状態を取り戻したいという意味を示す言葉です。
例えば戦国時代に他国の侵略により滅ぼされてしまった家を再び復活させようとする行為をこの言葉を使って、お家再興と表現します。
更に衰えてしまった国家の勢いを再度取り戻したい時にも、国家を再興する、という言葉で示すのです。
「復興」と「再興」の違い
復興と再興は、文字表記を見比べれば最初に付く漢字が復と再という明確な違いがある事に気付く事が出来ます。
所がその後に続くのが同じ興の文字であり、表す意味合いも似ている事から混同する恐れのある組み合わせの言葉と言えるのです。
ただし復興は、衰えたものがもう1度元の盛んな状態に戻る事や戻そうとする事に対して使われる言葉となっています。
一方の再興は、一旦勢いが衰えたものが、勢いを取り戻す事を示す言葉です。
復興は主に災害や戦争等で痛手を負った国や地域を、その前の状態に返そうとする時に使用します。
再興の方は、主に権力的な勢いを再び取り戻そうとする時に用いられる事が多いです。
「復興」の例文
・『この地域は地震により大きな被害が出ましたが、ボランティア等の協力により少しずつ復興を遂げています』
「再興」の例文
・『彼は事業を再興する事に躍起になっている様子です』
まとめ
2つの言葉は、どちらも興という同じ文字を使っており 、示す意味合いも似通っています。
ですが最初に付く文字が復と再という明確な違いがある事で、表す意味のニュアンスに違いが生じているのです。
まず復興は主に、自然災害や戦争等で痛手を負った地域を、元の状態に戻そうとする事を表す言葉として使用されています。
対する再興は、衰えてしまった家とか権力を再びかつての状態にしようとしたり、する時に用いるべき言葉です。