私たちが普段使っている言葉の中で、「得意」や「上手」があります。
この記事では、「得意」と「上手」の違いを分かりやすく説明していきます。
「得意」とは?
「得意」にはいくつかの意味があります。
「得意の絶頂」での「得意」は、成功して満足に思うことを言います。
この意味での対義語は「失意」です。
また、「得意になる」は、誇らしく、自慢に思うことです。
そして、「得意満面」は、それが顔全体に現れることを意味します。
一方、「得意な分野」や、「運動が得意」などと言う場合の「得意」は、優れていて、自信があることの意味です。
さらに、ビジネス上で使われる「お得意様」や「得意先」は、ひいきにしてくれる客、顧客のことを言います。
「上手」とは?
「上手」は読み方によっても、その意味合いが違ってきます。
まずは、「じょうず」と読む場合の「上手」とは、能力があり、やり方がうまいことを言います。
他にも、でき栄えが良いことや、巧者、あるいは、口先のうまいことを意味しています。
例文としては、「彼は話が上手だ」、「お上手ですね」、「上手にできた」、さらには「上手にごまかす」などと使います。
「うわて」と読む「上手」は、上の方のことを言います。
また、風上(風の吹いてくる方)や、川上(川の流れてくる方)という意味もあります。
相撲では、四つに組んだ時、外側から相手の手をさした状態を言います。
さらに、囲碁や将棋では、強い方の人が「うわて(上手)」になります。
それ以外の「うわて」の意味もあります。
「一枚上手」とは、人よりも勝っていたり、優れていることです。
そして、「上手に出る」は、優越的で威圧的な態度を取ることを言います。
「かみて」と読まれる「上手」は、上(かみ)や、上座(かみざ)の方を言います。
また、芝居では客席から見て、舞台の右側の方を指します。
「得意」と「上手」の違い
「得意」と「上手」の違いを、分かりやすく解説します。
ここでは、「得意」と、「じょうず」と読む「上手」の違いを見ていきます。
「得意」は、成功して満足に思うことや、優れていて、自信があることです。
一方、「上手」は、能力があり、やり方がうまいことを言います。
「得意」は自分でも誰かに対しても使うことができます。
しかし、「上手」は誰かに対してのみ使える言葉です。
「上手」の対義語は「下手」ですが、これは自分でも誰かに対しても使えます。
例えば、自分で言う場合は、「私は絵を描くのが得意です」となり、他人に対して言う時は、「彼女は絵を描くのが得意です」や、「彼女は絵を描くのが上手です」となります。
まとめ
「得意」や「上手」について、いろいろと説明してきましたが、やはりその使い方に気を付けたいものです。
特に自分に対して「上手(じょうず)」を使ってしまうと、意味として変な感じになってしまいます。
自己アピールをしたい場合は、「得意」と言う言葉を使うようにしましょう。
相手に褒められて「上手ですね」と言われても、謙遜をして、「いいえ、下手です」などと言ってしまう場合があります。
この返答は控えめな印象を与えますが、言いすぎると、逆に相手に不快な印象を与えてしまうので気を付けるようにしたいものです。
この場合は、素直に「ありがとうございます」と伝えたほうが、相手に好印象をもたれることが多いようです。