この記事では、「優遇」と「優待」の違いを分かりやすく説明していきます。
「優遇」とは?
親切丁寧に扱うこと、また他のものよりも先に扱うことです。
就職のことで説明をします。
ある職場では、経験者を特に扱いますとしていました。
未経験者よりも経験者に対して、優先的な扱いがされるのです。
まず経験者の中から採用候補を選び、それから未経験者の中から採用候補者を選ぶことにしました。
この場合「経験者を優遇する」といいます。
今度は交通料金のことで説明をします。
公共交通機関であるバスの運賃が、高齢者とそうでない人で違ったとします。
高齢者の方が安い運賃で利用できます。
この場合、高齢者は手厚くもてなされているといえます。
これは、運賃の面で「高齢者が優遇されている」といえます。
「優遇」の使い方
親切丁寧に扱うことや、他よりも先に扱うことという意味で使用をします。
いい加減な扱い、不親切な扱い、他よりも後になる扱いには使用をしません。
陶磁器は扱い方に気をつけないと割れてしまうため、丁寧に扱います。
しかし、こういった物質を扱うことには使用しません。
「優待」とは?
親切丁寧に扱うこと、他よりも条件や状態をよくして扱うことです。
株主優待というものがあります。
これは、株主を特別に他よりも条件をよくして扱うものです。
たとえば、スーパーの場合だと買い物の合計金額から何パーセントか割引してもらえる、レストランの場合だとクーポン券の配布をしたり、割引したりしてもらえる、食品会社の場合だと自社製品の詰め合わせを贈ってくれるなどです。
株主でない人には、割引したり、商品を贈ったりなどはしていません。
株主だけ特別条件をよくして、親切丁寧に扱っているのです。
ある地域で、特定の場所の写真を撮影し、それを店で見せると10%の割引をしてくれるというものがあったとします。
特定の写真を撮影して、それを見せた人だけが受けられるものです。
写真を撮影していなかったり、撮影をしても見せることを忘れたりしていれば、10%割引にしてもらえません。
つまり、写真撮影をして、それを見せた人だけが、特別に条件をよくして扱われるのです。
このような他よりもよい扱いを意味する言葉です。
「優待」の使い方
他のものよりも条件や状態をよくして扱うという意味で使用をします。
人間の扱いのことで、物質の扱い方のことではありません。
「優遇」と「優待」の違い
親切丁寧に扱うという意味が同じです。
違いは「優遇」は他よりも先に扱うこと、「優待」は他よりも条件をよくして扱うことという意味がある点です。
「優遇」の例文
・『優遇を受ける』
・『優遇を廃止します』
・『受験生を優遇する』
「優待」の例文
・『優待してもらった』
・『新規会員様をご優待』
・『優待券』
まとめ
親切丁寧に扱うという意味が同じですが、一方は他よりも先に扱うこと、もう一方は他よりも条件をよくして扱うことという意味があり、その点が異なります。