この記事では、「憑依」と「転生」の違いを分かりやすく説明していきます。
「憑依」とは?
「憑依」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「憑依」は「ひょうい」と読みます。
「憑依」は、「霊などが乗り移ること」という意味があります。
「憑依」という言葉は、第二次世界大戦後に使われるようになったとされていて、英語の「spirit possession(スピリットポゼッション)」などを翻訳したものとされています。
その当時の「憑依」の解釈」は「トランスの一形態であり、通常ある人物に外在する霊が、行動を支配している証拠」とされていました。
「トランス」とは、通常と異なった意識状態になることを意味します。
そのため、誰かに霊が乗り移ることにより、その人の行動が支配され、通常とは異なる意識所歌になることを「憑依」と呼ぶということになります。
医学において「憑依」は精神疾患の一つとされています。
例えば、普通の少女が、突然様子が変化して、悪魔の言葉を語りだすようになった時、「悪霊に憑依された」などと言われます。
また、面識のない亡くなった人の言葉を語りだす人を見たとき、「亡き人の霊が憑依している」などと言われることがあります。
「転生」とは?
「転生」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「転生」は「てんせい」「てんしょう」と読みます。
「転生」は「生まれ変わること。
転じて、環境や生活を一変させること」という意味があります。
この言葉のもとになった「輪廻転生(りんねてんせい)」という四文字熟語があり、命あるものが何度も「転生」し、人に限らずあらゆる生類として生まれ変わることを意味します。
つまり、この世にいる人は、すでに何度も生まれ変わっていて、前世を持ち、また死んだ後も何かに生まれ変わるという考え方が、「転生」の下敷きとなる考えになっています。
例えば、死んだあと、美人に生まれ変わりたいと思う人は、「次は美人として転生したい」などと呟くかもしれません。
生まれ変わるくらい、思い切り今の生き方を変えようとする人も「転生」という言葉を使うことがあります。
例えば、夜の生活をしていた人が、昼間に仕事を得て、早寝早起きの生活を始める時、「これからは健康的な生活ができる人生へと、転生しよう」などと宣言するかもしれません。
「憑依」と「転生」の違い
「憑依」と「転生」の違いを、分かりやすく解説します。
「憑依」は、「霊などが乗り移ること」という意味があります。
一方で「転生」は「生まれ変わること。
転じて、環境や生活を一変させること」という意味があります。
このように、「憑依」は、その人以外の誰かの霊などが乗り移ることを意味するのに対して、「転生」は、その人が別の中に生まれ変わることを意味するという違いがあります。
「憑依」は別人の介在があり、「転生」は自分自身で完結しているという違いがあるとも言えるでしょう。
まとめ
「憑依」と「転生」の違いについて見てきました。
2つの言葉には明確な意味の違いがありました。
違いを知り、混同せずに使い分けることができるようにしましょう。