この記事では、「難癖」と「いちゃもん」の違いを分かりやすく説明していきます。
「難癖」とは?
人の欠点や過ちを取り上げて悪くいう意です。
問題として取り上げるほどのことでもない、ささいなことを悪くいう意味があります。
ラーメン店のことで説明をします。
この店では、塩ラーメン、味噌ラーメン、とんこつラーメン、チャーハンなどを提供しています。
ある客は塩ラーメンを注文しました。
できあがるまでしばらく待ち、やっと出てきたのは味噌ラーメンです。
自分が頼んだものとは違います。
「店は忙しいから間違えてしまったのだろう」「違うものでも仕方がない」と思う人もいれば、「これは違うじゃないか」と思う人もいることでしょう。
注文したものと違うことを、店員に対して悪くいったとします。
このさまが「難癖」が意味するものです。
注文した商品を間違えられたからといって、命に関わるものではありません。
また、ラーメン1杯は数百円なので、金銭的な大きな損失はありません。
ラーメンの注文を間違えたのは、問題として取り上げるほどのことでもないと感じる人もいます。
そういったささいな欠点や過ちを悪くいう意味を、この言葉は持っています。
「難癖」の使い方
人の欠点や過ちを取り上げて悪くいう意味で使用をします。
重大な過ちには使用せず、取り上げるほどのものでもない事柄に使用をすることが多いです。
「いちゃもん」とは?
口実を作って文句をいうことです。
無理やりに理由をつけて相手に苦情をいうことを意味します。
2人でテーブルを挟んで椅子に座っています。
仮にAさんとBさんとします。
Bさんが向いている方にテレビがあり、テレビの位置はAさんからすると背中側になります。
Aさんは身長が高いです。
そのため、Bさんの前にAさんが座っていると、Bさんはテレビが見にくいです。
そのことの対してBさんは「あなたがいると見にくいわ」といいました。
相手に対して文句を言っているのです。
見えにくければ自分が動けばいいだけのことです。
やや無理に理由をつけて苦情を言っているといえるでしょう。
「いちゃもん」の使い方
無理やり理由をつけて相手に苦情をいうという意味で使用をします。
明らかで重大な過ちには使用しません。
「難癖」と「いちゃもん」の違い
相手を非難する意味合いがある点が似ている2つの言葉ですが、ニュアンスが異なります。
「難癖」は取り上げるほどでもない欠点や過ちを悪くいうことです。
「いちゃもん」は無理に理由をつけて悪くいうことです。
「難癖」の例文
・『難癖をつけられた』
・『難癖でもあるのか?』
・『単なる難癖』
「いちゃもん」の例文
・『いちゃもんをつけられた』
・『いちゃもんをつけずにはいられない』
・『単なるいちゃもん』
まとめ
非難という意味合いを持つ2つの言葉ですがニュアンスが異なり、一方はささいなことを悪くいうこと、もう一方は無理に理由をつけて悪くいうことを意味します。