この記事では、「便宜」と「便益」の違いを分かりやすく説明していきます。
「便宜」とは?
便宜とは、べんぎという読み方をすべき言葉です。
漢字で表記されたこの言葉を見れば理解出来る事ですが、障りなく事が運ぶや手紙等の意味の便の漢字に、程良くかなっているといった意味がある宜の漢字を加える事で完成した言葉となっています。
だからこそ便宜は、ある目的や必要なものにとって都合が良い事とか、特別な計らいという意味を表すのです。
「便宜」の使い方
便宜は、好都合といった意味を表現する際に使われる言葉となっています。
例えば便宜上という使い方であれば、その方が都合が良い、やその時々に応じたやり方といった意味を表す事が可能です。
他にも便宜は、便宜を図る、という使い方により、特別な計らいを行う、という意味として使用する事が出来ます。
「便益」とは?
便益とは、べんえきという読み方をする言葉です。
文字で書かれたこの言葉を目にすれば一目瞭然な事ですが、都合が良いとか口先が上手い等の意味を持っている便の文字に、役に立つとか儲けといった意味を有する益の文字を付け足す事で成立した言葉となっています。
そのため便益は、都合が良くて利益がある事を示すのです。
「便益」の使い方
便益は、文字が示す様に便利が良くて利益がある事を表現したい時に用いられる言葉となっています。
例えば駅や道路が出来た際には、その近所で暮らす住人にとっては、便利が良くなった上で利益が得られる可能性があるため、この便益という言葉で表す事が可能です。
他にも使い方次第で便利で快適になる様な発明品や、製品等に対してこの言葉を用いて表現する事があります。
「便宜」と「便益」の違い
便宜と便益は、文字表記を並べて見比べれば直ぐに分かる様に、2文字目に宜と益という明らかな漢字の違いを見出す事が可能です。
です最初の文字は同じ便であり、漢字2文字で表現される言葉同士であるため、混同してしまう恐れがある言葉の組み合わせと言えます。
ただし便宜は、便利が良い事や特別な計らいといった意味を表す際に使用される言葉です。
一方の便益は、便利で都合が良い上に、利益が得られる事を意味する言葉として用いられているのです。
「便宜」の例文
・『便宜上、3つに分類して説明しようと思います』
・『彼は有名人なので、便宜を図って貰う事が当たり前になっています』
「便益」の例文
・『コンピュータが発達しても、高齢者に対する便益は少ないです』
・『近所にショッピングモールが出来た事で、この辺りの住人は便益を得ています』
まとめ
2つの言葉は共に、最初に便という同じ文字が使用されています。
ですが2文字目は宜と益という明確に違う言葉が使われているので、表す意味合いにも違いが生じているのです。
なのでその辺を踏まえれば、使い分けで誤る事はありません。
ちなみに便宜は、好都合である事や特別な計らいという様な意味を表現する際に、使用される言葉です。
対する便益は文字通り、便利な上に利益がある事を示す言葉として用いられています。