「変遷」と「変容」の違いとは?分かりやすく解釈

「変遷」と「変容」の違い言葉・カタカナ語・言語

この記事では、「変遷」「変容」の違いを分かりやすく説明していきます。

「変遷」とは?

「変遷」とは?

移り変わること。

移り変わりという意味合いの言葉で、厳密な定義はありませんが、ある程度歴史のあるものに対して使われるもので、街の風景の変遷、新幹線車両の変遷など細かいものも含めて複数回以上の変化に対して使われるケースが多くなっています。

ただし変化が激しいものであれば個々一週間の変遷という使い方は可能で、変化の激しさまたは変化した回数が変遷という言葉の必須条件と言えます。

歴史があるものはその両方を備えていることから使われやすくなっています。

市の変遷という表記ではその市が誕生してから現在までの変遷を表しており、歴史を示す目的の表記でもあり、現在の状況を案内するだけの意味合いではないということがわかります。

ただし完全網羅することが変遷を表記する際の条件というわけではなく、必要に応じた省略が行われることが一般的で、市の変遷などは最後の変更でとどめておく場合が多くなっています。

英語ではTransitionです。

「変容」とは?

「変容」とは?

様子、行動などを変えることという意味の言葉で、小さな変化ではなく、全体の様子が変わることという見方もあります。

社会や行動など大きな概念を変えていくという意味合いで使われることが多くなっていて、体積などでは測れないものが多くなります。

行動変容を促すという言葉では今までの行動から新たな行動への変容を促すことになり、途中の段階などはあっても目指す変化の形は一つとなっています。

新型コロナウイルス感染症に対する行動変容という言葉が最近ではよく目にする用例と言えるでしょう。

生活様式の変容など概念そのものが変わっていくという使い方をするケースが多い言葉で、デザインの変容、外見の変容、スピードの変容、色の変容という使い方はまず見られません。

また激しい変容という使い方もしていません。

「変遷」と「変容」の違い

「変遷」と「変容」の違い

「変遷」「変容」の違いを、分かりやすく解説します。

変遷は移り変わっていくということで、一定の歴史の中での変化や短期間であれば複数の変化の回数を見せたものに対して使われる言葉となっています。

小さな変化の積み重ねということもでき、例えばトヨタ・クラウンの変遷のように、完全な同一個体ではなく歴代となる複数のものを指す場合があります。

ただし、町の変遷という単位では町自体は同一のものです。

変容は様子、行動などを変えることという意味の言葉で、行動を変容させるという使い方が最近では多くなっており、変化よりは大きな概念のものを指すことが多く、変遷と異なり、変容前、変容後というような一回の変化を指すことが一般的です。

まとめ

まとめ

変遷は変化を繰り返して移り変わっていくもの、変容は行動や様子、概念などが変化することで、変容をくり返していくと変遷という見方をすることが出来ますが、逆は出来ません。

変容は概念が大きなものが対象になっていますが変遷は小さなものであっても複数の変化があれば言葉として使えます。