この記事では、「門弟」と「弟子」の違いを分かりやすく説明していきます。
立場にあった呼び方を学んでいきましょう。
「門弟」とは?
門弟(もんてい)とは門下生のこと。
ある先生の教えを学んで、その境地を志している人をあらわします。
門下生や門人と近いニュアンスで呼ばれています。
「門弟」という熟語には「門」と「弟」という言葉がふくまれています。
この場合の「門」には「同じ師匠をもつ仲間」という訳があります。
そして「弟」には「教え子」という意味があります。
つまり同じ先生がいる教え子たちが「門弟」です。
学問や芸能、武道や音楽の道で、同じ志をもっている人たちを「門弟」といいます。
生け花やお茶のお弟子さんたち、落語や歌舞伎の門下生もこう呼んでいます。
「弟子」とは?
弟子(でし)とは、特定の先生から教えを受ける人のこと。
また実際に働きながら、親方の指導を受けている人をいいます。
弟子は師匠や親方が認めた人のみなれるので、誰でも弟子入りできる訳ではありません。
縁があって弟子として認めてもらうと、プライベートでも師匠を支えながら腕を磨いてきます。
そもそも「弟子」という言葉は「弟」と「子」という、家族にまつわる言葉がふくまれています。
この場合の「弟」とは教え子のこと。
そして「子」には「親から愛情を受ける存在」という訳があります。
つまり我が子同然のように師匠からあたたかい指導を受ける人が「弟子」。
星の数ほどある雑用をこなしながら、いつかは親方をこえる日を夢見て、修行に励んでいきます。
「門弟」と「弟子」の違い
いずれも「教えを受ける人」です。
「門弟」と「弟子」の違いを、分かりやすく解説します。
・より深い関係が「弟子」「門弟」と「弟子」はどちらも自分の憧れている流派や先生について、指導してもらうことです。
ただその言葉の雰囲気は、少しずつ異なっています。
門弟は生け花や茶道など趣味の世界で、いずれかの流派に所属している人をあらわします。
多くの人が在籍している流派になると、トップである家元の先生に直接出会えないことも珍しくありません。
一方で落語や漫才、そして伝統芸能の分野のお弟子さんは、親方や師匠と直接会話をしながら、心得や技術をおしえてもらいます。
見習いのうちは親方のカバンを持ったりお茶を入れたり、まるでマネージャーのように雑用に追われることもあります。
「門弟」と「弟子」を比べたとき、先生とより密接な関わりがあるのが「弟子」。
広く大きなまとまりが「門弟」となります。
まとめ
「門弟」と「弟子」の違いを分かりやすくお伝えしました。
「門弟」には、茶道や華道の流派にはいっている人という意味があります。
家元や宗家の教えを守って、実行している沢山の人たちを指しています。
一方で「弟子」は師匠に弟子入りのお伺いを立てて、寝食ともにしながら、スキルを磨いていく人のこと。
先生に直接の指導をしてもらえる、濃い関係をあらわしています。