この記事では、「励行」と「遵守」の違いを分かりやすく説明していきます。
「励行」とは?
「励行」は、決められたことをきちんと守ろうという意味で、別にそれ以上の意味はありません。
よって決められたことを守らないという選択もできます。
無論、ペナルティは受けるでしょうが、法律によって決められていることを守らないことではないので、ペナルティもそれほど大きくないです。
「遵守」とは?
「遵守」は、法律により決まりごとがある場合、それに背くことなく守ろうとすることです。
「励行」と同じではないか?と思われますが、「励行」は別に守るべきことは法律である必要性は無く、別の約束事でも「励行」ですが、「遵守」は法律を守るという意味で、法律限定です。
「励行」と「遵守」の違い
「励行」と「遵守」は、決まり事を守るという意味だけであるか、法律を守ることという明確なルールを守るかになります。
「励行」は別に法律を守るということではなく、決まり事というルールを守ることで、「遵守」は、法律というルールに限定して守ることを指すので違いは、決まり事を守るか、法律というルールを守るかです。
「励行」の例文
・『バスの運転手に、必ず発進前に前方確認を励行している』
この例は、バスの運転手に対して、発進する前に前方を確認するようにルール化しているという例です。
「励行」は、決まり事で法律ではなく、このケースではバスの乗務員の安全確認のルールとしています。
「遵守」の例文
・『バスの運転手に必ず信号機を守るよう順守させる』
この例は、バスの運転手に対して、信号機を守るよう法律に従うように促している例です。
「遵守」は、法律によって守るべきルールだと定めているので、バスの運転手においては、赤信号を無視するなどはもってのほかです。
これを守らない運転手については、会社は安全上の管理に問題があるとみなされ処罰を受ける対象となるので、問題行動であると定め、運転手を解雇することも否めません。
よって、「遵守」という言葉を持ち出している問題は、絶対にそうするべきことです。
まとめ
「励行」と「遵守」については、あまり言いたくないのですが、絶対に守るべきものとそうでもない物です。
「励行」はいわば、身内ルールというような物で守らないと罰則があったとしても社会的に地位を低下させることはありません。
逆に、「遵守」は、法律によって決められている物を守るか、守らないかという問題なので、法律を守らない者は処罰を受け社会的信用を失います。
よって、絶対に守るべきものは、「遵守」によって定められている法律です。
例えば、「励行」で手洗いを推奨していてもこれは別に守らなくとも罰則はありません。
しかし、手洗いを法律で取りきめ手を洗わないと罰を受けると「遵守」により決められた場合、どうなるかは、あきらかでこれは、罰を受けるので、手洗いをしないといけないという法律の決まりができます。
よって、両者の違いは、別に守る必要が無い口約束か、法律が守るよう促しているかです。