日本には、たくさんの「大使」がいます。
それは正式に各国を代表として駐在している人達だけではなく、観光大使、親善大使などの日本のローカルで任命された人たちもいます。
このような人たちは芸能人だったり、著名な人である事が多いのですが、その地方や団体のPRのために雇われます。
それでは、この「大使」とはどういう意味でしょうか。
また、「公使」との違いはどこにあるのでしょうか。
この記事では、「公使」と「大使」の違いを分かりやすく説明していきます。
「公使」とは?
「公使」というのは、正式には「特命全権公使」と呼ばれる立場の人で、外国から派遣されている使節の中で「大使」につぐ2番目の階級である人のことです。
英語の正式名は「envoy extraordinary and minister plenipotentiary」ですが、単に「envoy」と呼ばれる事がほとんどです。
「大使」とは?
「大使」というのは、正式名称が「特命全権大使」で、外国の各国からその国の元首に対して派遣されている使節団の中で最も階級が上の人のことです。
通常、派遣先の国の中で起こった事件等に際しては、全権を委任された責任者として対応します。
英語では「ambassador extraordinary and plenipotentiary」と言い、通常は単に「ambassador」あるいはその国での「ambassador」に相当する名称で呼ばれます。
ここまで説明した「大使」以外に特に日本のローカルの地域や団体などのPRのために芸能人や著名人が任命される親善大使、観光大使なども多く存在します。
「公使」と「大使」の違い
「公使」と「大使」の違いを、分かりやすく解説します。
この2つは「外国の各国を代表して国家元首に対して派遣されている人物」のことを示すというのは同じですが、序列が違います。
すなわち、通常は「大使」が外交使節団の中では最上級の階級で、「公使」は第2番目の階級になります。
従って、派遣国内での事件や問題等において、派遣元の全権を委任されているのが「大使」であり、「大使」がいないときに全権を持つのが「公使」ということになります。
ちなみに、「大使」が長である施設を「大使館」、「公使」が長である施設を「公使館」と言います。
「公使」の例文
「公使」の例文は以下のようになります。
・『その国の公使として派遣されています』
・『大使館で勤務している人が全て公使ではありません』
「大使」の例文
「大使」の例文は以下のようになります。
・『各国の大使が長となっている大使館内では治外法権が認められています』
・『あの芸能人は出身地の観光大使に任命されました』
まとめ
この記事では、「公使」と「大使」の違いを、解説してきました。
序文で紹介した様々な「大使」ですが、調べてみるとある時点での地域の「観光大使」という名目の数だけでも100以上はあります。
中には「サイパン観光大使」のような海外のものもあるので、その実数はもっとあるでしょう。
これらは実質的には何かのイベントや催し物の際だけに活躍する事が多いのですが、場合によっては出身地のPRを番組出演ごとに行うような人もいます。