「周知」と「認知」の違いとは?分かりやすく解釈

「周知」と「認知」の違い言葉・カタカナ語・言語

この記事では、「周知」「認知」の違いを分かりやすく説明していきます。

「周知」とは?

「周知」とは?

世の中の人々に広く知れ渡っていること、また広く知らせることです。

一部の人だけに知られていたり、知らせたりすることではなく、世の中の一般の多くの人が知っていたり、また知らせたりすることを意味します。

感染症が広がっているときには、人が集まる場所ではマスクを着用することが求められます。

このことは政府がインターネットやテレビなどを通じて伝えており、国民に広く知れ渡っています。

政府内の人だけが知っている事柄ではありません。

マスク着用については「周知の事実」です。

自宅でポチという犬を飼っていたとします。

この犬の名前がポチであることを知っているのは身内だけです。

身内の間では知られていることですが、世間一般に広く知られていることではありません。

公園でたまたま会った人が、この犬の名前をポチだと知っているわけではないのです。

身内には知られていても、身内という狭い範囲のことなので、これは「周知」とはあまりいいません。

「周知」の使い方

世の中の多くの人に知れ渡っていること、また知らせることという意味で使用をします。

一部の人だけにしか知られていなかったり、知らせなかったりする場合には使用しません。

「認知」とは?

「認知」とは?

「認知」には3つの意味があります。

1つめは、ある事柄をそうであると認めることです。

自分の至らない部分はあまり見たくないものです。

それでも、その部分にしっかりと目を向けて、はっきりと認めた場合には「反省点を認知する」といいます。

2つめの意味は、婚姻関係にない男女の間に生まれた子について、父または母が自分の子である、確かにそうだと判断をして、法律上の親子関係を生じさせることです。

3つめは心理学で知覚や問題解決などの知的活動を総称するものです。

「認知」の使い方

そうであるとはっきりと判断することという意味で使用をします。

そうかもしれないし、そうでないかもしれないといった、曖昧な事柄には使用しません。

「周知」と「認知」の違い

「周知」と「認知」の違い

「知」という漢字を使用している点が似ていますが、2つの言葉は同じことを指しているのではありません。

「周知」は広く知られていること、広く知らせることです。

「認知」ははっきりと認めることです。

そうだと判断することで、知っている、知らせるという意味ではありません。

「周知」の例文

「周知」の例文

・『周知のことだと思いますが』
・『周知だと思っていました』
・『周知活動をしている』
・『市民に周知させる』

「認知」の例文

「認知」の例文

・『認知を深める』
・『認知が広まっている』
・『認知度が低い』
・『もっと認知させるべきだ』

まとめ

まとめ

「知」という漢字を使用している点が似ていますが、一方は多くの人が知っている、多くの人に知らせるという意味で、もう一方ははっきりとそうであると判断することで、2つの言葉が指すものは異なります。