「世紀末」と「終末」の違いとは?分かりやすく解釈

「世紀末」と「終末」の違い言葉・カタカナ語・言語

この記事では、「世紀末」「終末」の違いを分かりやすく説明していきます。

「世紀末」とは?

「世紀末」とは?

「世紀末」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。

「世紀末」「せいきまつ」と読みます。

「世紀末」は、「19世紀末に、ヨーロッパで懐疑的退廃的な思潮、傾向が広まった時期」という意味があります。

このころに書かれた文学を「世紀末文学」などと呼びます。

中心人物はオスカー・ワイルドで、童話集の『幸福な王子』などがあります。

次に「世紀末」には、「世紀の末期。

また、一つの社会で、最盛期を過ぎて、退廃的な現象が見られる時期」
という意味があります。

「退廃的(たいはいてき)」には、道徳的に崩れて不完全な様子という意味があります。

ある文明が栄えて最盛期を迎え、その後、人々の道徳心が崩れて、酷い状況になり始める時、「世紀末」などと呼ばれるようになります。

「デストピア映画」など、科学文明の発展の果ての、退廃的な世の中を描いた映画があり、これらは「世紀末」を舞台にしている場合があります。

「終末」とは?

「終末」とは?

「終末」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。

「終末」「しゅうまつ」と読みます。

「終末」「物事が最後に行きつくところ。

おわり」
という意味があります。

例えば、連続殺人事件があり、その犯行を追い続けた結果、たどり着いた結末を「終末」と呼ぶことができます。

「連続殺人事件の終末は、犯人の自殺であった」などという文章にできます。

また、世界が終わる時期について言葉にするとき、「世界の終末」と呼ぶことができます。

「世界の終末」を招くような、最悪な戦争に対して、「終末戦争」などと表現することがあります。

他にも、不治の病にかかった人がいるとき、治療するよりも、患者の心身の苦痛を和らげて、穏やかな日々を過ごせるように配慮する療養法を「終末医療(しゅうまついりょう)」と呼びます。

「世紀末」と「終末」の違い

「世紀末」と「終末」の違い

「世紀末」「終末」の違いを、分かりやすく解説します。

「世紀末」には、「世紀の末期。

また、一つの社会で、最盛期を過ぎて、退廃的な現象が見られる時期」
という意味があります。

一方で、「終末」「物事が最後に行きつくところ。

おわり」
という意味があります。

2つの言葉はよく似た意味を持ち、「終末の世」「世紀末」は、ほとんど同じ意味と言うことができるでしょう。

ただし「世紀末」「世紀の末期」という意味があり、例えば、1999年などの、20世紀の末期などを指すことがあります。

また「終末」は、「終わり」という意味があり、結末のような意味で使われることがあるという違いがあります。

このように「世紀末」「終末」は、同じ意味を持ちますが、それぞれ違った意味を持つということが分かりました。

まとめ

まとめ

「世紀末」「終末」の違いについて見てきました。

2つの言葉は似た意味がありますが、明確な意味の違いもあります。

2つの言葉の違いを知ることで、きちんと使い分けることができるようになりそうです。