「任意」と「随意」の違いとは?分かりやすく解釈

「任意」と「随意」の違い言葉・カタカナ語・言語

同じような意味で使われる言葉として「任意」「随意」があります。

申し込みや契約でよく見かける表現ですが具体的な違いはどこにあるのでしょうか。

今回は、「任意」「随意」の違いについて解説します。

「任意」とは?

「任意」とは?

「強制や誘導など他者により意志を左右されることなく自由な判断に任せること」という意味の言葉です。

「任意」「心のおもむくまま自由にすること」という束縛されない様子を表す言葉です。

「任意」の反対語は「強制」です。

「他者の介入によって力ずくで何かをさせられること」を意味する言葉が強制であり、強制のない自由な状態を「任意」と表現します。

「任意」「任」は一字で「まかせる」という意味を持つ漢字です。

「任意」「意」「思い」「意志」を意味しているので「任意」「誰かに影響をうけることなく自由な状態で表される意志」を意味します。

一般的には「自由な判断」「矯正されない意志」など個人が好きなように決断できることを指して「任意」と表現します。

「任意」の使い方

・『オリエンテーションへの参加は任意である』
・『任意の事情聴取に応じる』
・『任意といっておきながら実質的には強制に近いというのは問題だ』
・『住所氏名の記入は必須ですが、メールアドレスの記入は任意です』

「随意」とは?

「随意」とは?

「随意」とは、「束縛や制限を受けず自由な判断に任せること」を意味する言葉です。

一般的に「随意」という表現は「余計な妨害や邪魔立てのない状況での自由な判断」という意味で使われます。

何かを強いられて選ばざるを得なかったり追い詰められてそれ以外に選択肢が無かったりするような自由に選べない状況ではなく「害するものがない状況で心のまま自由に決断できる状況で示される意志」「随意」です。

「随意」の使い方

・『役所と建築業者が随意契約を結ぶ』
・『なんでもお好きなものを御随意にお選びください』
・『脊椎動物が自らの意志で身体を動かすことを随意運動という』
・『随意性の有無について判断が分かれる』

「任意」と「随意」の違い

「任意」と「随意」の違い

「任意」「随意」はほとんど同じ意味合いの言葉であり大きな違いはありませんが日常的にも使う機会が多いのが「任意」で役所の文書など固い表現のと気に用いられるのが「随意」という違いで使い分けられています。

その他にも「任意」「判断や選択を任される」という意志に基づく主導的な決定権を強調していますが、「随意」「判断や選択が自由に意志を表明できる状況で正しい制御に基づいて行われている」という主体となるもの以外に黒幕や糸をひくものなどコントロールしているものがいない状況を強調しているという違いがあります。

同じ自由な意志を表していても「任意」が示しているのが「やってもいいしやらなくてもいい、どれを選んでも選ばなくてもいい」という結果の自由を強調しているのに対し、「随意」「選ぶにあたって妨害するものがなく思うままに意志を表明できる」という家庭の自由を強調する表現です。

まとめ

まとめ

「任意」「随意」は意味が非常に近く違いもごくわずかです。

微妙なニュアンスの違いを理解してふさわしい言葉を使いましょう。