「刷新」と「一新」と「更新」の違いとは?意味や違いを分かりやすく解釈

「刷新」と「一新」と「更新」の違い言葉・カタカナ語・言語

この記事では、「刷新」「一新」「更新」の違いを分かりやすく説明します。

「刷新」とは?

「刷新」とは?

弊害を取り除いて、事態を全く新たにすることです。

人事や組織の体制などについてよく使われます。

政界では選挙などをきっかけに大きく動く場合がありますが、党人事や内閣の旧弊を完全に取り除く刷新は、非常に大きな困難を伴います。

「一新」とは?

「一新」とは?

古いことを改めて、全てを新しくすることです。

明治維新は、幕藩体制から中央集権の近代政府に改まり、国の体制が完全に変わり、「御一新」とも呼ばれました。

中央政府の体制、地方行政の体制、プロイセン王国(現ドイツとポーランドの一部)のパンデクテン方式を参考にした近代法の制定、宮廷の再構成、身分制の変更、貨幣や金融制度の変更、汽車や西洋式の造船技術のなど導入による流通網の整備、キリスト教の禁制解除、廃仏毀釈などの宗教面での変更、西洋文化の流入と教育、思想への影響、学校の制定など、社会のあらゆる分野に変更が及びました。

かつては敵討が奨励されましたが、明治維新後、近代刑法の制定により廃止。

殺人犯などへの報復は、個人の手を離れ、国家が死刑を執行することによって担うことになるなど、生死や人生観にも大きな影響を与えました。

また、洋服が移入され、西洋式の体育教育が普及した影響もあり、身体所作も大きく変わりました。

歩き方ひとつとっても、右手と右足、左手と左足を同時に出す「ナンバ歩き」から、右手と左足、左手と右足を交互に出す方式に変わりました。

「更新」とは

「更新」とは

記録などが改まることです。

契約などの期間が満了した時、その期間を延長し、または新規契約を結ぶことも指します。

住宅の賃貸や、派遣、有期雇用などが身近な契約更新です。

前回と条件が異なる場合があるので、契約更新の際は書面をきちんと読み、期間や金額等で不利益を被らないように注意が必要です。

「刷新」と「一新」と「更新」の違い

「刷新」と「一新」と「更新」の違い

刷新は、悪いことをなくす為に全てを新しくする際に使われる言葉です。

一新は、良し悪しを問わず、古いことをすべて廃止し、新しくすることです。

更新は、単に記録や契約などを改めることで、前回と全く同じ条件で引き継がれる場合もあります。

まとめ

まとめ

刷新は、旧弊の中で既得権益を得る者の抵抗が起こりやすく、一新も、陋習に囚われた者や保守的な者から反発が出やすく、改革には痛みを伴うことが多くなります。

企業の合併に伴う人事刷新では、多くの関係者の人生が変わります。

システムを一新した際には、トラブルが発生する前提で、保守人員を配置する必要があります。

単に何かを改める更新でも、先人が打ち立てた偉大な記録を塗り替える新記録を樹立する為には、血の滲むような努力が必要です。

半ばルーチン化した半年更新の労働契約や部屋の賃貸借契約でも、契約書面に目を通さずに承諾すると、思わぬ不利益を被る場合があります。

何かを新しくする際には、慎重に行動することをお勧めします。