この記事では、「当然」と「当たり前」と「必然」の違いを分かりやすく説明していきます。
「当然」とは?
「当然」とは、ある物事が、道理の上から考えて「そうなるのがもっともなことである」という意味で使います。
副詞として「当然そうなるはずだ」「当然あなたがすべきだ」などと使うこともできます。
この場合、疑問の余地がないことに使うと覚えておきましょう。
「父から説教されるのは当然だ」「勉強しなかったのだから不合格になるのは当然の結果」「当然クビにするべきだ」という風に言い表します。
「当たり前」とは?
「当たり前」とは、誰が考えてもそうであるべきと思うこと、という意味と、普段と変わらない、世間なみという意味の二通りがあります。
前者の意味の場合は「当然」と同義語と言えます。
どちらの意味合いで「当たり前」を使っているのかは、前後にある言葉から判断するようにしてください。
例えば「手伝いをするのは当たり前のことだから気にしないで」「彼の味方をするのは当たり前じゃないか」という場合は前者の意味で使っています。
一方「当たり前にやっていても成功しない」「当たり前の生活が送れることに感謝する」という場合は後者の意味となります。
「必然」とは
「必然」とは、必ずそうなると決まっていることという意味があります。
またそれ以外になりようがない、ということでもあるのです。
副詞として「必然」を使うこともできます。
この場合の意味合いは少し変化して、必ず、きっとという意味になります。
しかし、日常生活において副詞として使うことは少ない印象です。
「僕たちが出会ったのは偶然じゃない、必然だったんだ」「彼が加わったのだから、優勝は必然の結果だ」「あのような浪費を続ければ、必然的に身の破滅を招くだろう」などと使います。
「当然」と「当たり前」と「必然」の違い
「当然」と「当たり前」と「必然」の違いを見ていきましょう。
「当然」と「当たり前」は、考えたらそうなることがもっともである、誰が考えてもそうであるといった意味があります。
つまりこの二つの言葉は同義語となります。
ただ「当たり前」はどちらかと言えば話し言葉という印象があります。
文章で表す際は「当たり前ながら」とは書かずに「当然ながら」と書く方が自然です。
一方「必然」ですが、これは「当然」と「当たり前」とは全く意味合いが違います。
混同しないように気をつけておきましょう。
「必然」とは必ずそうなると決まっていること、またそれ以外になりようがないことに使う言葉です。
未来がはっきりとわかるといった時に使いますので、自信が持てないようなことに使うことはできません。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
「当然」と「当たり前」と「必然」の違いについて説明しました。
「当然」と「当たり前」は同義語と言っても差し支えありません。
文章にする際は「当然」を使うようにしてください。
それぞれの言葉の意味を正しく理解して、使い分けるようにしましょう。