この記事では、「ジレンマ」と「パラドックス」の違いを分かりやすく説明していきます。
「ジレンマ」とは?
「ジレンマ」の意味は以下の通りです。
1つめは「2つの相反する事柄があり、どちらを選択してもデメリットがあること」という意味で、ものごとに2つの選択肢があり、どちらを選んでも好ましくない状態になるのが避けられないことです。
2つ目は「2つのものごとに板挟みにあって苦しむこと」という意味で、どちらを選んでも良くないことが起きると分かっているが、どちらかを選ばなければならず苦しむことです。
3つ目は「倫理学用語で、2つの仮定から結論を導き出すこと」という意味で、「両刀論法」とも呼ばれます。
上記に共通しているのは「いずれにせよデメリットがあることで苦しむ」という意味です。
ジレンマは英語の「dilemma」が日本語化した言葉で、「板挟み」「窮地」「難局」「両刀論法」という意味があります。
「ジレンマ」の使い方
「ジレンマ」は「2つの相反する事柄があり、どちらを選択してもデメリットがあること」「2つのものごとに板挟みにあって苦しむこと「倫理学用語で、2つの仮定から結論を導き出すこと」という意味で使われます。
日本語の場合、名詞・形容動詞として「ジレンマだ・である」「ジレンマに陥る」などと使われます。
基本的に、2つの相反する事柄があり、どちらを選んでもデメリットがあることで思いわずらうことに使われる言葉です。
「パラドックス」とは?
「パラドックス」の意味は以下の通りです。
1つ目は「一見間違っている様で、見事に的を射た表現のこと」という意味で、ことわざなどで、逆説であるが真理を表していることです。
2つ目は「正しいことであるが、結果的に矛盾していること」という意味で、間違ってはいないけれどもつじつまが合わない結果になることです。
3つ目は「哲学用語で、事実ではないけれども、どの様に考えてもそれを打ち消す根拠が見つからないこと」という意味です。
上記に共通するのは「矛盾している」という意味です。
「パラドックス」は英語の「paradox」が日本語化した言葉で、「逆説」「矛盾した」「屁理屈」「道理に合わない」という意味です。
「パラドックス」の使い方
「パラドックス」は「一見間違っている様で、見事に的を射た表現のこと」「正しいことであるが、結果的に矛盾していること」「哲学用語で、事実ではないけれども、どの様に考えてもそれを打ち消す根拠が見つからないこと」という意味で使われます。
日本語の場合、名詞・形容動詞として「パラドックスだ・である」として使われることが多くなります。
基本的に、一見合っている様に思えて矛盾していることに使われる言葉です。
「ジレンマ」と「パラドックス」の違い
「ジレンマ」は「2つの相反する事柄があり、どちらを選んでもデメリットがあることで思いわずらうこと」という意味です。
「パラドックス」は「一見合っている様に思えて矛盾していること」という意味です。
「ジレンマ」の例文
・『やり甲斐か給料かで彼は転職のジレンマに陥っている』
・『資産家の令嬢がお金か自由かでジレンマを感じている』
・『既婚女性は子育てか仕事かでジレンマを感じる』
・『ダイエット中に飲み会の誘いが多くジレンマを感じる』
「パラドックス」の例文
・『上司の説明が全くもってパラドックスだ』
・『「急がば回れ」と「負けるが勝ち」はパラドックスだ』
・『仕事はしたくないけれどもお金は欲しいと言うパラドックスに陥る』
・『モラハラ彼氏と別れたいのに別れられないパラドックスに悩む』
まとめ
今回は「ジレンマ」と「パラドックス」について紹介しました。
「ジレンマ」は「板挟みにあう」、「パラドックス」は「矛盾する」と覚えておきましょう。