夜中起きていることを表す「一夜漬け」と「徹夜」。
この2つの言葉には、どのような状況の違いがあるのか。
この記事では、「一夜漬け」と「徹夜」の違いを分かりやすく説明していきます。
「一夜漬け」とは?
「一夜漬け」は、一晩だけ漬けた漬物を指す言葉です。
早漬けとも言われ、一晩漬けておいた漬物を「一夜漬け」と言います。
そこから、間に合わせとして、一晩でものごとを急いで行うことを意味する言葉となり、一晩で準備したことや勉強に対し「一夜漬け」が用いられています。
一般的には、「一夜漬け」はテスト前日に慌てて睡眠時間を削ってテスト勉強を行う際に用いられます。
「一夜漬け」は、言い換えれば、「にわか仕込み」や「にわか勉強」、「間に合わせ」などといったことと同じです。
「一夜漬け」の使い方
「一夜漬け」は、「一夜漬けの状態」や「一夜漬けの試験勉強」、「一夜漬けする」などといった形で用います。
「徹夜」とは?
「徹夜」は、夜通し寝ないで起きていることを意味します。
夜通し寝ないでいれば、何をしていても「徹夜」です。
例えば、夜通し寝ないで勉強している場合も「徹夜」。
夜通し寝ないでテレビを見ている場合でも「徹夜」。
ゲームをしている場合でも、絵を描いている場合でも「徹夜」となります。
極論を言えば、何もせずにぼーっとしていても夜通し寝ないでいれば、それは「徹夜」です。
「徹夜」は言い換えれば、「オールナイト」、「夜なべ」、「不眠不休」などといったことと同じです。
「徹夜」の使い方
「徹夜」は、「徹夜状態」や「徹夜する」、「徹夜した」などといった形で用います。
「一夜漬け」と「徹夜」の違い
どちらにも、夜通し寝ないで起きている状態を意味しますが、「一夜漬け」の場合は、ただ単に起きているだけではなく、夜通し何かをしていることを意味する言葉です。
主にテスト勉強を行う際に用いられます。
それに対し、「徹夜」の場合は、特に何かをする必要はありません。
夜通し寝ないで起きていれば、それは「徹夜」です。
このように、何かをするために起きていることが「一夜漬け」に対し、「徹夜」には、何かを行うといった目的がなくても用いることができる言葉となります。
「一夜漬け」の例文
・『昨夜、一夜漬けで単語を詰め込んだので単語テストには自信があります』
・『勉強が難しくなると、一夜漬けでは対応できなくなってきました』
・『一夜漬けで作り上げた割には、完成度が高いと思います』
・『昨夜、一夜漬けでテスト勉強していたため、朝から頭がぼーっとしています』
「徹夜」の例文
・『子供の頃、大晦日だけは徹夜することを許されていました』
・『大学生の頃は、よく徹夜でゲームをしていました』
・『年を取ると一度の徹夜が尾を引いて困ります』
・『徹夜で勉強したので、今日にテストには自信があります』
まとめ
「一夜漬け」は、単なる「徹夜」とは違います。
その点を踏まえ、適切に使い分ける必要があります。