この記事では、「熱帯」と「亜熱帯」の違いを分かりやすく説明していきます。
とても似た雰囲気を持つ2つの言葉には、どのような意味と違いがあるでしょうか。
「熱帯」とは?
「熱帯」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「熱帯」は「ねったい」と読みます。
「熱帯」は、地球上で緯度が低く、一年中暖かなエリアのことを指します。
緯度による定義では、赤道を中心に北回帰線と南回帰線に挟まれた帯状のエリアを指します。
またケッペンの気候区分においては、「冬の平均気温が18度以上であること」、「年平均降水量が乾燥限界以上であること」という2つの条件を満たした場合、「熱帯」と呼びます。
ヤシが生育するエリアは、「熱帯」と呼ばれることが多くなります。
また、地球温暖化が進んでおり、今後、「熱帯」と呼ばれるエリアが広がっていくと言われています。
具体的には、南米のアマゾン川流域や、アフリカ大陸の中心部、インドや、フィリピンなどの東南アジアなどが「熱帯」に位置しています。
日本でも、沖縄県の島々が、「熱帯」に位置しています。
「亜熱帯」とは?
「亜熱帯」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「亜熱帯」は「あねったい」と読みます。
「亜熱帯」は、「熱帯に次いで、気温の高いエリア」を指します。
ただし、ハッキリとした定義がなく、人によって解釈が違う言葉になります。
日本で「亜熱帯」と言う場合は、北回帰線と南回帰線付近の緯度が20度から30度あたりのエリアを指すことが多くなっています。
また、アリソフの気候区分においは、夏は熱帯気団、冬は寒帯気団に支配されるエリアとされていて、トレワーサの気候区分においては、月平均気温が10度以上の月が8か月以上あって、「熱帯」や乾燥帯でないエリアを「亜熱帯」と呼んでいます。
具体的には、アメリカ合衆国のカルフォルニア州や、フロリダ州、日本では沖縄県の那覇、台湾では台北あたりが、「亜熱帯」に位置するとされています。
「熱帯」と「亜熱帯」の違い
「熱帯」と「亜熱帯」の違いを、分かりやすく解説します。
「熱帯」、「亜熱帯」のどちらも地球上の暖かい場所、気温の高い場所を指す言葉になります。
「熱帯」がある場所は、赤道を中心とした北回帰線と南回帰線の間のエリアとなり、ヤシの木が生育できるような、夏も冬も暑い場所を指します。
一方で、「亜熱帯」は、北回帰線と南回帰線付近の、緯度が20度から30度あたりのエリアを指す言葉になります。
このように、赤道を中心とした帯状のエリアを「熱帯」と呼び、そのエリアを囲むようにして広がるあたりを、「亜熱帯」と呼ぶという違いがあります。
また「熱帯」には、定義があるのに対して、「亜熱帯」には特にそう呼ぶための定義がないという違いもあります。
まとめ
「熱帯」と「亜熱帯」の違いについて見てきました。
2つの言葉には、明確な意味の違いがありました。
2つの言葉の意味の違いを知ることで、混同せずに使い分けることができるようになりそうです。