この記事では、「冷や汗」と「発汗」の違いを分かりやすく説明していきます。
「冷や汗」とは?
恥ずかしい、恐ろしいなどによって汗がでることです。
汗は汗腺から分泌される水分です。
水が大部分を占めますが、ナトリウムやマグネシウムなどのミネラルも若干含まれています。
汗をかくのは体温調節のためです。
人間には体温を常に一定に保つ働きが備わっており、体温が高くなったときには、汗を出して体を冷やそうとします。
ところが、体温調節以外にも汗をかくときがあります。
それが、恥ずかしい、恐ろしいなどの強い感情によるものです。
特に手のひら、脇、足の裏などから多く分泌されます。
感情とは関係なく、低血糖でも「冷や汗」がでることがあります。
人間の血糖値は常に一定に保たれるようになっていますが、何らかの理由で血糖値が下がりすぎてしまうことがあります。
その状態が低血糖です。
血糖値が下がるとそれを上げようとして交感神経が刺激され、アドレナリンが分泌されます。
それによって、汗をかいたり、吐き気、ふるえなどの症状がみられることがあります。
「冷や汗」の使い方
感情が強く動かされたときに分泌される汗を指して使用する言葉です。
暑くて出てくる汗や、味覚を強く刺激するものを食べて出てくる汗には使用しません。
「発汗」とは?
汗が出ること、汗を出すことです。
人間には汗を出す部分が2つあります。
ひとつはエクリン腺、もう一つはアポクリン腺です。
エクリン腺は手のひら、顔、頭部、足の裏などいたるところに分布しています。
ここから分泌される汗は、主に体温調節の働きをしています。
大部分が水で無色透明です。
汗は臭いというイメージがありますが、この汗にはにおいはありません。
運動をする、入浴をするなどすると、ここから汗が出てきやすいです。
アポクリン腺は脇の下や下腹部など限られた部分にだけ存在しています。
水分の他に脂質やタンパク質も含んでおり、やや白濁をしています。
においはほとんどないのですが、汗に含まれる成分を雑菌が分解することで、嫌なにおいが生まれることがあります。
「発汗」の使い方
汗を出すこと、汗が出ることという意味で使用をします。
特に体温が高くなったためや、刺激になるようなものを食べたために出てくるものをいいます。
「冷や汗」と「発汗」の違い
どちらも汗が出ることを意味しているのですが、前者は精神的な刺激によって出るもの、後者は体温上昇や食べものの影響で出るものをいいます。
なぜそうなるのかという理由に違いがあります。
「冷や汗」の例文
・『冷や汗をかいた』
・『冷や汗やふるえなどの症状がみられる』
・『冷や汗の絵文字を使う』
・『冷や汗が出てきた』
「発汗」の例文
・『発汗を促す』
・『発汗量がすごい』
・『普段発汗することがほとんどない』
・『発汗量が少ない』
まとめ
汗が出ることを意味する2つの言葉ですが、なぜそうなるのかという理由に違いがあります。